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虹と花とキミ達と 2 《気象系》

第44章 通しリハ


二宮視点

スタッフ「映像時間短縮可能です お着替え後スタートします」
 スタッフの声が聞こえる。


(問題はないって事ね…)
次の衣装は黄色いシャツに手を伸ばす。


(少し息が上がっているのは、自覚してるけど、なんだか体がだるい…)


浜地「二宮さん…」
 浜地が目の前に立つ。

「ん」
黄色いシャツに腕を通しながら顔を上げる。


浜地「内(うち)で外(そと)に向かって発動はお控えください」
 浜地の目が俺を見つめている。


「少しならいいでしょ…」
シャツのボタンに目を落として、返事をする。



浜地「お控えください!」
 小さい声だが、しっかりした口調の浜地。


顔を上げると、目力の強い浜地がいる。


(こわっ マジだぁ… ここは 素直に謝ろう…)
「はい 以後気を付けます」

浜地「そうしてください。
  結界外のことまで お心を向けなくていいのです
  この宴席は御身のハレの場 御身と皆様を中心に…」
 浜地の長ーい小言が始まった。

「はいはい(小言ヤメテ)雑用丸投げします」



スタッフ「スタンバイお願いします」

S「はーい」
 翔さんが返事をした。





「もう 行くよ…」
椅子から立ち上がる。

浜地「お気をつけて」
 頭を下げる浜地。


(小言から、解放…)
ステージ横に向かおうと歩き出すと、横の大野さんが立ち上がり翔さんのブースに入って行く。


(… 珍しい 自分から動いている…)



“Love so sweet”は上段のステージで歌うから、裏の階段にスタンバイする。




S「ニノ…」
 少し後から来た翔さんが話しかけてきた。


(翔さんも小言ですか… はぁ… たいした事してないのに…)


S「寒くないか?」
 心配そうな目。


(寒い?「ううん 大丈夫」寒そうに見えたかな?)


S「ちゃんと 体拭いたか?」

「拭いたよ」

S「なら 良いんだけど…」
 声がだんだん小さくなる翔さん。

(なんなの…言いたい事言わないなら、コッチの質問行くよ)
「それより リーダーと何話していたの?」


S「智くんが心配してたの だから 確認!」
 なで肩を揺らしてクスッと笑う翔さん。



「へー(ちょっと意外…)ご心配なく いたって平常ですよ」


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