• テキストサイズ

虹と花とキミ達と 2 《気象系》

第41章 そんなに 気を張らないで


相葉視点

カッパを持って外に出るとニノが空を見上げていた。

ゆっくり近づいて、ニノの横でニノと同じ角度で空を見る。


 コンテナの上に空間の歪

(ぅーーん… アレが気になるの…)
少し体をねじって顔を覗き込む。

「ねーぇ かず?」
脅かさないように優しく声をかける。


N「ぅわぁっ!!」
 どこから出たか分からない声を上げたニノ。

(ぁぁゴメンゴメン びっくりさせたね…優しく優しく)
「突っ立って?どうしたの?声かけても反応ないし…」

 見る見るニノの顔が赤くなる。

(うわぁ かわいい顔…)

 そして怒りそうなオーラを放ちだしたニノ。

「あ!(ヤバい)待っててくれたのぉ? ありがとぉ!!」
カッパを持っていない方の手をでニノに抱き付く。


N「なにすんだよ! 離せ! 待ってねーし」
 俺の腕をバンバン叩いて、暴れるニノ。


「またまたぁ」(ニノちゃん戻っておいでぇ)
自分の声がうわずいていく。


N「もぉ さっさと行けよ!」
 腕からすり抜けたニノは 俺の躰をコンテナの方に押す。


「そんなに押さないでよぉ」
よろよろしながらコンテナの方に足を進める。


(少し息抜きしないと 息ができなくなるよ…)



「おっまたせ!!」
元気よくコンテナに入る。


S「待ってましたよぉん」
 翔ちゃんがニコニコ近づいてきて体をナナメでお辞儀する。

「でっきあがりましたよ」
翔ちゃんと同じようにナナメでお辞儀する。



N「はいはい そのくだりいりません」
 ニノが不機嫌そうに俺たちの間を通っていく。

(あれ? ダメだったかなぁ)


N「ジェィ!」
 ニノが潤ちゃんを“J”と呼んだ。

M「なに?」
 潤ちゃんが仕事モードで反応する。




S「二人とも仕事モードだね」
 ふうっと息を吐く翔ちゃん。

「せっかく気を緩めてあげようと思ったのに…」
翔ちゃんと一緒に大ちゃんの側に行く。


O「ワザとだったの?」
 大ちゃんが少し首を傾げる。

S「ふっ 分かってたくせに…」
 ニッと笑う翔ちゃん。

O「まーね…」
 クスクス笑う大ちゃん。


(二人がこんなに穏やかだもん 心配ないよ)
潤ちゃんに情報を念写しているカズを見る。

(今は気づかないフリをしておこう)

/ 637ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp