第40章 俺たちが兄貴たちを護る
二宮視点
三人がいる嵐コンテナに近づくとぞわっと全身の毛が逆立つ。
(っ! この感じは…)
進めていた足を急に動かなくなる。
すぐさま偵察部隊の理解者達を“ぞわっ”の原因を探す。
( アレだ! )
理解者を通して見つけた回転する力の渦
(好意と敵意が交じり合ってる……)
渦の中心に胡坐を組む影が見える。
(座する者がいる。ならばそれなりの高位霊か?いや…これだけの力 神ランク級だな…)
その座する者は 嵐コンテナの上で動かない
(コレは…やばいヤツだ…ドッチを見ているによって攻防がかわる…まずは、中にいる潤くんと協議して…)
A「かず?」
目の前にアホずらのマー君がアップで現れた。
「ぅわぁっ!!」
どこから出たか分からない声で驚いてしまった。
(はっはずかしい)
A「突っ立って?どうしたの?声かけても反応ないし…
あ! 待っててくれたのぉ? ありがとぉ!!」
カッパを持っていない方の手を大きく広げて抱き付いてきた。
「なにすんだよ! 離せ! 待ってねーし」
マー君の腕をバンバン叩いて、今の力解放中を悟られないようにする。
A「またまたぁ」
声がうわずくマー君。
(こっちは体が動きにくいんだよ)「もぉ さっさと行けよ!」
動けるマー君をコンテナの方に押す。
A「そんなに押さないでよぉ」
よろよろしながらコンテナの方に近づくマー君。
(あ…渦が薄くなった…あ、俺も動ける…)
A「おっまたせ!!」
マー君が元気よく入って行く。
S「待ってましたよぉん」
翔ちゃんがおちゃらけに反応する。
A「でっきあがりましたよ」
まーくんがそれに乗る。
(なんなの この能天気さ…)
「はいはい そのくだりいりません」
二人の“おふざけ”をバッサリ遮断する。
(こっちは 今からライブ以外の攻防を考えるのに!!)
O「ふふ」
俺の行動をみて苦笑する大野さん。
(イラついてるって思ったの?)
「いたって 普通の反応です」
“こわっ”とばかりに肩を窄める大野さん。
「怖くて結構。(俺はそれどころじゃねーんだよ)
ジェィ!」
M「なに?」
潤くんが俺の呼びかけに応じる。
「これからの事なんだけど…」
ポケットから携帯を出す。