第38章 ミルクティータイム
櫻井視点
O「えっ えっと…」
額に汗をかきながら言葉を探している智くん。
(汗まで掻いて…
何が…もし ヤツらなら それなりな…
おっと いけない
俺が詰めると黙るよね… 笑顔笑顔…)
「ゆっくりで、いいから、気になる所教えてくれる?」
ゆっくり智くんの隣に座り直す。
O「う…うん」
智くんが眉をハの字にして俺の目を合わせた。
犬養「お疲れ様です」
犬養くんがコンテナに入って来た。
M「おぅ」
潤が反応している。
(犬養かぁ…ファイルの事は潤にまかせよう
今の俺にはこっちが最優先だ
智くんときちんと向き合わなきゃ)
O「えっとね…たぶん そんなたいしたことじゃないんだけど…」
手をモジモジさせながら話し始めた智くん。
(貴方が気になる所に タイシタ事はありません!!)
O「っ…」
智くんがものすごく困った顔をした。
(あ! ヤバい 追い込んだかも!)
浜地「お待たせしました」
浜地さんが入ってきた。
「待ってました!」
(いいカンフル剤になる!!)
浜地「ご希望の蜂蜜たっぷり入ってますよ」
ポットを見せる浜地さん。
M「たっぷりかぁ…」
ぼやく潤。
(浜地さんのお茶は安心して飲めるぞ?)
O「糖分摂取だね!」
さっきまでの顔が嘘のように100点の笑顔の智くん。
「だね🎵」
(よかった これで笑顔でリハーサルが再開できる
俺【真正面から人の目を見る】良い時は良いんだけど…)
吉桜「糖分はきちんと摂取してください」
吉桜が潤に意見を言う。
眉がピクっと動く潤。
その眉を見た智くん。
(あ… もう!)
「そうだぞ!」
腰に手をおいて援護の言葉をいう。
M「はーい」
穏やかな顔に戻る潤。
浜地さんが目の前のカップにミルクティーを注いでいく。
(う~ん良い匂い…)
浜地「さぁ 温かいうちにお飲みください」
三杯に注ぎ終わった浜地さんが勧めてきた。
「いただきまーす」
カップに手を伸ばす。
智くんも続いて紅茶に口を付ける。
O「うん 美味しい!
やっぱ 浜ちゃんのお茶は美味しいね」
M「そうだね 蜂蜜がやさしい」
頬を赤くする潤。
(血流もよくなったみたいだな)
浜地「喜んで頂いてうれしいです」
笑顔の浜地さん。