第37章 後ろに仕える者のみぞ知る
浜地視点
紅茶の入ったポットを持って外に出る。
外に橋本さんが立っていた。
吉桜「お疲れ様でーす」
笑顔で挨拶してその横を通り嵐コンテナに歩いて行く。
橋本「……」
体を微動だにせず、目だけで吉桜くんを見ている橋本さん。
「そんな 顔しないで…返事してあげてください」
橋本「…」
「ダメですよ。そのだんまり 若い子に嫌われますよ」
橋本「嫌われても構わんが…」
「『主公』(しゅこう)違えど同じ『嵐』に仕える者同士、なれ合えとは言いませんが、挨拶ぐらいはスムーズにしていただきたいですね」
橋本「…そうだな、以後気を付ける」
「はい そうしてください。
で『ヌマウズ』を処置したのですか?」
橋本「ああ、だが油断はできない」
「そうですね… 本郷君には?」
橋本「伝えた 犬養も知っている」
「吉桜くんには私の方から伝えておきます」
橋本「そうしてくれ」
「では 紅茶が冷めますから、この辺で」
ポットを見せ、その場から離れる。
(二宮さんの疲労と関係があるやもしれませんね… 防御陣の呪い(まじない)文を見直さなければ…)
「お待たせしました」
S「待ってました!」
笑顔で近づいて来る櫻井さん。
「ご希望の蜂蜜たっぷり入ってますよ」
S「智くん!たっぷりだって!」
O「糖分摂取だね!」
S「だね🎵」
笑顔のお二人。
M「たっぷり…」
眉をひそめる松本さん。
吉桜「はい こんな天気です! 糖分はきちんと摂取してください」
テーブルの上にティーカップを並べながら松本さんに言う吉桜くん。
S「そうだぞ!」
腰に手をおいて言う櫻井さん。
M「はーい」
抵抗しないと意思表示をする松本さん。
ゆっくり紅茶を注いでいく。
「さぁ 温かいうちにお飲みください」
三人に声をかける
S「いただきまーす」
櫻井さんが真っ先にカップに手を伸ばす。
大野さんも続いて紅茶に口を付ける。
O「うん 美味しい!やっぱ 浜ちゃんのお茶は美味しいね」
M「そうだね 蜂蜜がやさしい…」
少しだけ頬を赤くしている松本さん。
「喜んで頂いてうれしいです」
(この空間を壊さないように…)