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虹と花とキミ達と 2 《気象系》

第36章 誰の為に作ってるの?


二宮視点

A「あいつも結構風邪ひくんだよ!」
 優しい声のマー君。

「そうなの?」

A「ふふ、だから、こうゆうのは着せとかないとね♬」
 ビニールにハサミを入れながらほほ笑むマー君。

(なんだよ かっこいい顔して…俺らにもそんな顔してくれるのぉ…)


マー君が切ったビニールの切り口に黒いガムテープを張っていく。


(コレ…だって 本当は俺たちの為にじゃなくて…)



A「わざわざ ダケには作らないけど…ついでだよ」
 ちょっと焦り気味のマー君の声。


「ふーん」
(その 焦り気味が気に入らないんだよ…)


本郷「僕の分まで作ってるんですか?いいですよ?僕らは…」
 洗い終わった本郷君がテーブルに近づいてきた。

(僕ら? おい ココでそれ言うな!)
「いいじゃん」
本郷君の言葉を遮った。


「相葉さんの愛情はちゃんと”もらえる時”にもらっときなよ。いつも大変なんだから!」
マー君の心を俺の方に向けるために、少し茶化しながら話す。


(合わせろ!!)
本郷君をガン見する。

 本郷君の目が少し揺れる。
本郷「それもそうですね さすが二宮さんよくわかってますね」
 マー君好みの飄々とした本郷君の顔になる。

(よしよし)
「長いからね…いろんな事あったよぉ」
ちょっとコントぽく遠い目をする。

本郷「お察しします」
 掌を目の下に当てて涙を拭く真似してコントに参加してきた。


A「なんだよ【いつも大変】って、俺が問題児みたいじゃないか。侵害だな」
 マー君が頬を膨らませ、俺がやってた所にテープを張り付け始まる。


(拗ねちゃったかなぁ…でも…)
「あなたは、いろんな意味で問題児ですよ」


A「え?そうなの?」
 顔を上げたマー君のアホ顔。


(はぁぁぁ なんなのこの人は…)


 アホ顔がドンドン近づいて来る。



「ちっ ちけぇっよっ」
側にあったガムテープで小突く。


A「ッ痛い!何にするんだよ!」
 当たった所を触りながら離れていくマー君。


(まったく、こういうとこだよ…)


本郷「ははははは お二人とも面白すぎ!!」
 本郷君が大声で笑い出した。


(あ…コイツがいたの忘れていた…)
「さっさと 作って仕事に戻るぞ」
椅子に座り直す。
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