第34章 凹んでません
吉桜視点
翔様たちは雨の中でも リズミカルにダンスをしている。
(うー♡ 髪から滴る 一滴までカッコいいです♡)
犬養「吉桜くん ちょっといい?」
犬養君が走って来た。
「はい なんですか?」
犬養「雨 ひどくなったじゃない?
雨に弱い機材を移動することになったから
この間にさ 皆さんに着替えてもらおうと思うんだ
で、タオルウォーマーの中を確認してもらえる?
うちのボスさ 着替える前に蒸しタオル欲しい時あるんだ」
「ああ はい 直ぐに確認します」
犬養「んじゃ よろしくお願いします」
犬養くんは要件を話してバタバタ走って行った。
(忙しい人なぁ…
コンサート裏方は僕じゃ手伝えないもんなぁ…
僕も早く『ここは僕におまかせください』って所つくるぞ!!)
嵐コンテナに戻って、タオルウォーマーの中を確認する。
「よし!!中身入ってるぅ」
(あ…
でも 僕みたいな新人からタオル受け取ってもらえるかなぁ…
松本さん 急に噛みつかれそうになるって聞いたし…)
乾いたタオルとコンサートTシャツを椅子の上に置いて行く。
スタッフ「すみません!メンバーの皆さん 一度 捌けてください」
コンサートスタッフの声が聞こえてきた。
「お出迎えしないと!」
コンテナの入り口を開ける。
赤土の泥たまりを避けながら大野さんと松本さんが帰って来る。
「お疲れ様です 蒸しタオルです」
タオルウォーマーの中ホカホカのタオルを出して大野さんに差し出す。
O「あぁうん…ありがとう」
タオルを受け取ってくれた大野さんはそのまま椅子に座わった。
「松本さんもどうぞ!」
急いでタオルウォーマーの中からタオルを出す。
M「わるいね…」
蒸しタオルを取るとそのまま顔を拭く松本さん。
(僕らかでも 受け取ってくれたよぉ
あれ?翔様が来ない…)
「あのぉ 大野さん しょ 櫻井さんは?」
M「翔くん? 浜地さんにミルクティ頼みに行ったよ」
松本さんから返事が返って来た。
「浜地さんにぃ」
(僕が控えているのに… 紅茶くらい僕だって入れれいるのに…)