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虹と花とキミ達と 2 《気象系》

第33章 嵐コンテナの中で


松本視点

赤土の泥たまりを避けながら控室代わりのコンテナにリーダー・俺の順番で上がって行く。


吉桜「お疲れ様です 蒸しタオルです」
 湯気の上がったタオルを畳んだままリーダーに差し出す新人君。


O「あぁうん…ありがとう」
 タオルを貰うと椅子に座るリーダー。


(体 拭いたら着替えてよ?)


吉桜「松本さんもどうぞ!」
 新人君がニコニコ手渡してくる。

「わるいね…」
タオルを受け取る。

(この温度ホッとする…)




吉桜「あのぉ 大野さん しょ 櫻井さんは?」
 新人君が遠慮がちにリーダーに話しかけた。

「翔くん? 浜地さんにミルクティ頼みに行ったよ」


O「うんうん」
 何回かうなずくリーダー。


吉桜「浜地さんに…」
 新人君がシュンとする。


「へこみ所?」


吉桜「凹んでません
  僕が専属なのになぁって思っただけです」
 新人君が口答えしてきた。


「それを凹んでるって言ってるんだよ」
(あ゛ 翔くんが浜地さんをぉ どれだけ信頼ぃ しぃ)



O「ああ まぁちゅ潤 ちょっと確認したいんだけど…」
 リーダーが俺を呼ぶ。


「ん なに?(確認?)ドコ?」
クルッと体を回してリーダーを見る。

 リーダーは蒸しタオルを顔に当てて うーん っと考えてる。


S「ただいま!」
 翔くんが帰って来た。



O「おかえりぃ~」
 タオルから顔を出して笑顔で返事をするリーダー。


吉桜「蒸しタオルをどうぞ!」
 凹んでいたアイツも笑顔になって翔くんの所にいる。

S「ん ありがとう」
 タオルを受け取る翔くん。


 リーダーの顔から さっきの笑顔が消え、眉を下げながら翔くんを見ている。


(翔くんの?なんだろう?)


吉桜「おまかせください」
 新人君が大きな声を上げて出て行った。


(やっかましいなぁ もう!)

少し耳をもんでいると、翔くんが顔に蒸しタオルを押し当てながら近づいてきた。


(考えるより 聴こう!)
「でっ どこよ 確認場所」



O「え…」
 ドモるリーダー。

(あんたがドモってどうするのよ)


S「ん?どした?」
 翔くんが目をパチパチさせている。


「リーダーがさ 気になる所があるって」
(でも 今ドモったって)
翔くんに簡単に説明をしながらリーダーの方を向き直す。
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