第33章 嵐コンテナの中で
櫻井視点
浜地さんがコンテナから出てくるのが見えた。
「浜地さーん」
少し大きめな声で呼ぶ。
浜地「はい どうしました?」
小さな湯呑を持った浜地さんが立ち止る。
(なんだろう…)
スンと鼻で匂いを嗅ぐ。
(漢方薬?お茶かな…ぁ もうそんなことより)
「蜂蜜もってる?」
浜地さんに聞く。
浜地「蜂蜜ですか?」
聞き返された。
「うん!(しまった 主語も説明もしなかった)
この休憩中にミルクティー飲みたいんだけど、蜂蜜あったら入れてほしいんだ!」
浜地「キッチンにあると思います 出来次第お持ちします」
早口の俺の説明でにこりと笑ってくれる浜地さん。
「やった!智くんと潤も飲むから三杯ね!」
指を三本立てる。
「あっ ニノ達にも聞いてあげて?ドットコムしに行ったからさ 聞いてないんだ」
浜地「先ほど二人ともキッチンに入って行きましたから、作りながら聞きますね」
ニコニコ返事をしてくれる浜地さん。
「よろしく! 俺ら嵐コンテナにいるから!」
手を振ってコンテナの方に体を向ける。
浜地「はい」
背後で返事が聞こえる。
(浜地さんって いっつもお兄ちゃんだよね)
階段を駆け上がって控室代わりの嵐コンテナに入る。
「ただいま!」
O「おかえりぃ~」
智くんのゆる~い返事が来た。
吉桜「蒸しタオルをどうぞ!」
スッとタオルを差し出す吉桜。
「ん ありがとう」
タオルを受け取る。
「ホカホカ」
畳んだままのタオルを顔に当てる。
吉桜「あの 相葉さんや二宮さんは?」
「浜地さんがキッチンでドットコムしてるって言ってた」
吉桜「着替えとタオル持って行っていいですか?」
「おお 気が利くね 持っててあげて!」
吉桜「おまかせください」
素早く着かえを袋に入れ、コンテナから出て行く。
(吉桜も俺だけを見ないで、嵐みんなを見れるようになったかぁ 良い事だ良い事だ)
M「こよ 確認場所」
潤が仕事モードの声で智くんと話している。
「ん?どした?」
潤と智くんを交互にみる。
M「リーダーがさ 気になる所があるって…」
潤が簡単な説明をする。
「そうなの? どこ?」
(智くんの引っかかる所は最優先で改善します!)