第28章 できるだけリハしよう
相葉視点
M「みんな いい?」
松潤の声が聞こえた。
(この声色は…)
声の方に顔を向ける。
(わぁぉ 気合い入れ過ぎの顔…ん…)
斜め下から視線を感じて、目を向ける。
ニノが飲んでいたティーカップをソーサーに戻して体を潤ちゃんの方に向けていた。
(うーん
カズ…には、もう少しゆっくりさせてあげたったのになぁ)
真剣にこれからの事を言葉にする潤ちゃん。
それをちゃんと聞いているニノや翔ちゃん。
(みんな いつもの顔 いつもの空気…)
今の俺が立つ場所。
(前のハワイのイベントは無理をした
今…考えると、ものすごく危ない事をした
クーちゃんが居たから、あんな無茶ができた)
O「『いつもみたいに』で 良いと思うよ」
ふふっと大ちゃんが呟く。
(大ちゃん…)
《ムルガンも…》
M「じゃ 気になったら、止めて微調整させていただきますぅ」
オーバーな位 顔をくしゃっとする潤ちゃん。
(え? 今のって…)
《ナ?》
ゆっくり俺の方を見ていた微笑む大ちゃん…
(うん!)
「らじゃー!!」
額に手の甲を当てる。
(全力でいつもの俺で行きます!)
S「やりますか!」
翔ちゃんがアイスカフェオレを飲み干す。
M「やろう!!」
潤ちゃんが立ち上がる。
勢いよく立ち上がる。
(リハをやるぞぉおお)
横に居るニノも立ち上がった。
(あんまり 全力でしたら…また小言言われるかなぁ)
ニノが俺の視線に気づいたのか(ん?なに?)と見上げた。
(ほどほどに行きますから 小言も程々でお願いします)
ニノにニコッと笑って潤ちゃんの後をついていく。
(俺のコンサートじゃねぇ みんなのコンサートなんだ…)