第27章 専属 内を外を
本郷視点
M「ねー 翔くんとリーダーは?」
松本さんが普通に声をかけてきた。
A「一緒にきたよ?いないの?」
私が答える前に、持っていたタオルで髪をガシガシ吹きながらボンが答える。
(リハ中に出奔(しゅっぽん)?ありえません(笑))
橋本「お二人 中に入ってください」
橋本さんが外に向かって話している。
(おーこわこわ… 俺のピンクな見解を聞かれたら、殺される!!)
S「お疲れ様です」
O「…さまです」
二人が入ってきた。
(そんなに 小さくならなくても…ココはあなた方の城ですよ)
「お疲れ様です。着替えとタオルです」
入って来た二人の方に体を向ける。
大野さんが椅子の上のタオルに手を伸ばし顔を拭く。
(濡れた服を着替えしないと…)
「今カーテンの中は二宮さんです」
S「じゃ、智くん。次どうぞ」
O「翔くん先でいいよ?」
S「俺はまだこの服で大丈夫なんだよ?智くんは着替えた方がいいよ?」
仲睦まじい夫婦のような会話を目の前でしている。
(ぁぁ 仲がよろしいことで…)
大野さんがいきなりTシャツを脱ぎ始まる。
S「ココで脱ぐのぉ」
翔くんがオロオロし始める。
(可愛い顔して大君(おおきみ)は大胆!桜君(ようきみ)もたいへんだぁ)
吉桜「お待たせしました」
吉桜が入って来た。
(お!従者が来たから 俺は門番に もどろう!!)
浜地「おまたせしました」
扉の所で浜地さんをすれ違う。
(すごいな…あんな短時間でホット作って来るんだもんなぁ)
A「ニノ!ミルクティー来たよ!!」
ボンの高い声が響く。
声の方を向くと
A「ここ ここ!」
ボンが椅子を持って穏やかに騒いでいた。
(はぁぁ もう少し落ち着きましょうよ
素なのか演技なのか どちらなんだろう…)
上役の命令にちょっと意を唱えたことで、継承権の低い者の護衛に左遷された俺。
(最初は、バカらしくて、投げやりになってたけど…
この人達なら 俺の理想とする世界になるかもしれないって 思える…
ふしぎな子供たちだよ あぁ もう大人か…
緑王の秘蔵っ子のボンにはもっと大きくなっていただかないと……)