第4章 ゆる~く 通常運転へ
櫻井視点
N「そうですね。
相葉さんが…行っても、すぐ来るとは、限りませんし
寝起きの潤くんに煩わしい事させるのかわいそう」
無表情をきめたニノがパソコンを開く。
(ふふ…
潤への‘優しさ’を雅紀にも、あげてやれよ
絶対ちょっとでも、喜ぶのになぁ
はーーー
さて…この時間 おれは何していようか…)
両手をもみもみしながら回りを見る。
(あのニノ状態なら、雑談には反応しないだろうし…
潤の部屋に行くのも、ドウだし
智くん…来ないかな…ゆっくりそばにいたいな…
ふー バカな考えは、やめよう)
「コーヒー入れようか?」
目に入ったテーブルの上のマグカップを持って立ちあがる。
ニノが顔だけ動かして「入れてくれるんですか?」無表情で返事をした。
(ん?ぅ~… ここはチャカして平気だな)
「新しいカップと“コレ”とどっちがいい?」
さっき雅紀が飲み干した和也のカップを見せる。
少しだけ目が泳ぐ和也。
(お!考えてる?)
少しだけ 間 があって「“新しいの”でお願いします」と呟き、ペコッと頭を動かすニノ。
「ふふ 了解」
キッチンに向かう。
食器棚から新しいマグカップを出す。
メーカーにはニノが入れてくれたコーヒーが少し残っている。
(これじゃ、足りないなぁ)
サーバーの用量を確認。
(8杯イケル…
5杯くらい作っておいたら、みんな飲めるね…)
コーヒーの缶を開け、中の匙で挽いた豆粉をすくってフィルターに入れる。
(なんか食べたいなぁ…)
「あ!そうそう
モーニングサービスを吉桜にメールしたけど、来たら先に摘まむか?」
ニノに聞こえるように大きめの声を出す。
N「物によりますね、来て見て考えます」
ごもっともな返事が帰ってきた。
「それも、そうだな。ははは」
コーヒーメーカーのスイッチを押す。
コンコン!
扉の方でノック音がした。
(ん?)
N「翔さん~誰か来たよ」
ニノが反応する。
「はいはーい」
ニノにも来た人にも聞こえるように言う。
吉桜「吉桜です!」
扉の向こうから声がする。
「おお! 早かったね」
勢い良く扉を開いた。