第4章 ゆる~く 通常運転へ
二宮視点
A「あ!ニノのコーヒー飲んじゃった ごめんね♡」
マー君が走って出て行った。
「はぁ? ちょっとぉ!」
追い掛けようと、体が勝手に動く。
(俺のって…どうしてわかったんだ)
≪理解者!≫
翔さんの「潤が来るまでに」声と、理解者の{なに用か}が同時に聞こえた。
翔さんの方を向く
S「あらかた決めておこか?」
仕事モードの顔で、紙を見ている翔さん。
{カズナリ?}
≪ごめん いい≫
理解者の気配が消える。
「そうですね。
相葉さんが(起こしに)行っても、すぐ来るとは、限りませんし、寝起きの潤くんに煩わしい事させるのかわいそう」
持ってきたパソコンを開く。
メールの着信ランプが点滅している。
(業務連絡かな…)
メールは浜地からで、内容もテーブルの上にある紙と同じ内容の物がだった。
現地メディア向け会見会場説明に
メディアの関係者の写真とプロフィール
Wordの新規ページを呼び出し思い付く言葉を打ち込み始める。
(まず自己紹介して、御礼を言って…意気込み言って…)
S「コーヒー入れようか?」
翔さんが立ち上がった。
顔だけ動かし、行動を確認。
翔さんの手にマグカップが二つ。
(俺の分も)「入れてくれるんですか?」
S「新しいカップとコレとどっちがいい?」
クスッと笑う翔さん。
(あー、ここにあったままのをアイツは飲んでたのか…)
「新しいのでお願いします」
S「了解」
キッチンに入っていく。
(俺の飲みかけ…飲み干していったんだ…)
S「そうそう モーニングサービスを吉桜にメールしたけど、来たら先に摘まむか?」
キッチンから聞こえる翔さんの声。
(別に食べなくてもいいけど…
宴で心が満たされてるから、器も欲しがるかな…)
「物によりますね、来て見て考えます」
S「それも、そうだな。ははは」
キッチンで笑う翔さん。
コンコン!
扉の方でノック音がする。
≪誰?≫
{吉桜氏と サトシである}
(変な組み合わせ)「翔さん~誰か来たよ」
普通の反応で声を出す。
S「はいはーい」
扉に向かって走っていく翔さん