第3章 すがすがしい朝を迎えよう
松本視点
…ぼそ…ぼそ…
(ん…声?)
ゆっくり意識が浮上する。
布団の中に頭をすっぽり入っているのか?顔の上に布の感触がある。
(ああ…今日はいい感じに目が覚めた…)
「犬養?もう時間…」
ベッドの中から両手を出して体をのばす。
(あー 体の動きが悪いなぁ
シャワー浴びて…スープ飲んで…目ぇ覚まして…)
「あ!起きた?」
耳に飛び込んできた、男の声。
(誰だ! 犬養の声じゃない!)
せっかくのまったり気分が一瞬で体が緊張する。
低血圧の所為で、スローな動きになるけど、確認したい。
声の主であろう“人”はカーテンの所に立っていた。
「おはよう!」
明るく元気な声が窓辺から差し込むハワイの朝日と一緒に俺を照らす。
(まぶしい…)
寝ぼけている俺の目には、まだ朝日は眩しい。
「今日は気分良く起きれたみたいだね♡」
声の主が近づいてきた。
近づいて、わかる この温かさ。
「え?相葉…くん」
間抜けな声が出た。
A「ふふ♡」
ハワイの朝日に負けないくらい輝く顔で笑っている相葉くん。
(どうして… … 相葉くんがココに居るんだろう…
「ねぇ?犬養は?」なんで いないの?)
A「ツカちゃん?ごめん 知らない」
首を振る相葉くん。
(そうかぁ)
「じゃ…えっと…」
A「潤ちゃんがこんなにスンナリ起きてくれると、うれしい♡」
朝からテンション高く両手を広げ一回転している相葉くん。
(朝からハイだねー どうして そんなに 動けるのさぁ…)
動いている相葉くんを見ていて気が付く。
(上半身裸? シャワー上がりみない…
ん
俺…昨日…少し酔っていたけど…
…まさかね…
俺が… そんな… メンバーとぉ…)
恐々、布団の中を確認する。
(うん。服着ている…)
ほっとしたら、一気に緊張が抜けていく。
(まだ 集合までに時間あるじゃん…)
時間を確認して布団の中に戻る。
A「あー潤ちゃぁん。布団に戻らないでよ!!」
相葉くんが俺のベッドに腰かけてきた。
(おい。勝手に座るんなよ…)