第21章 じゃ ヘリまで…
相葉視点
S「さすが じゃ、ヘリまで戻りましょう!」
翔ちゃんくんがニコッと笑ってスタッフや俺たちに声をかける。
M「あー そうだね じゃ よろしく!」
潤ちゃんがパンと手を叩く。
スタッフ「お願いします」
スタッフ「お願いします」
スタッフが口々に声をかけあう。
(では、では テイク2ですねぇ)
大ちゃんとニノの動き出した背中について行こうとすると「さっきも言ったけど…」潤ちゃんの声がした。
(ん?)
半分動かした体を一時停止させ、目だけで、チラッとモニターの方を見る。
潤ちゃんはモニターの前でスタッフと話している。
翔ちゃんも他のスタッフと話している。
(俺は、もうリハの方に行って良いんだよね?)
ヘリの所に行く為に入口の方を向く。
(あ…)
ニノの背中が気になる。
(『なにが?』っと聞かれるとわかんないけど…
たまにあるんだよなぁ…)
「マイク受け取って、ステージに上がるんだね」
ニノの肩に手を置いて話しかける。
(近くにいるときは、スキンシップをする)
N「そうですよ 聞いてなかったんですか?」
そっけない返事をくれるニノ。
(こうやって、そっけない時は要注意なんだよねー)
大ちゃんがテントから出ようとしている。
「ほら 急ごう!!」
グイッとカズの肩をおす。
(あ、抵抗しない…)
そのまま歩き出すニノ。
(さっきの 感じも なくなったなぁ)
N「ん すんませんね」
大ちゃんに小さく会釈して出ていくニノ。
「ありかとう!」
ニノの肩を押しながらお礼を言う。
ドンヨリした空を見ながら ヘリのあるセットの裏に向かって歩いて行く。
N「もう 押さないで…」
肩に乗った手を抓むニノ。
(痛いよぉ)「ごめんごめん」
手を振って横を歩く。
N「合わせなくていいから 自分のペースでどうぞ?」
ニノが『お先にどうぞ』と掌を広げる。
「そぉ?じゃ 先行くよ?」
小さく頷いて、少し後ろをゆっくり歩く大ちゃんの方に近づいて行くカズ。
(今日は 寄り添ってあげたいんだね…
じゃ 俺は邪魔にならないように 先に行って準備しておこう!!)