第8章 その船…この船?
相葉視点
「キャプテン Thank you」
(撮影終了!! 次は…)
先に船から下りた松潤を追っかける。
「松潤!このあとリハだよね?」
M「うん…」
松潤は船に乗っている時から時計と空を見ている。
「なにか用事があるの?」
M「まだ、ハワイアンの所の時間が決まんなくて…」
「それも、確認事項?」
M「明日だけじゃ、心配だよ」
松潤は俺と話しながら指でカウントしてバスに向かっている。
(松潤…仕事モードになると、いつでもソレしてるもんな…)
松潤の癖をなぜか、あったかい気持ちで見ている俺がいた。
(……にしても…)
後ろからついて来る、ニノの足音。
チラッと見ると『話しかけるな』とばかりなオーラがある。
建設中のコンサート会場までは目の前だったので、スタッフと一緒にバスで会場に向かう俺たち。
一番後ろの座席に、大ちゃん。俺。松潤。
前に翔ちゃんとニノが座る。
(翔ちゃんが、ニノを窓側に座らした感じ…
船の中でも一緒だったなぁ…)
M「日暮れ見たいから、早く行きたい!」
運転手「はい」
カメラマン「日暮れに何かあるんですか?」
S「夕暮れに合わせのコーナーがあるから、
そこにピッタリ入るか どうかだよね?」
(お仕事モードの翔ちゃんの受け答えだ…)
M「そう…
そこ ハメたいんだけど、現在あまりうまくハマってない…ていう
なんてこった!」
「どの時間が一番きれいなんだろうね?」
M「まぁ…こっからだろうね。たぶん…
陽ももっとあれば、きれいそうだけど…」
「どんどん綺麗になっていくのかな?」
O「これ、気持ちいいのに…」
M「これ、気持ちいいよね。この感じね」
スタッフがカメラのレンズを外の夕日に向ける。
O「超綺麗だね」
「超きれい…」
(ニノ…さっきから翔ちゃんが、心配そうに見てるのに…無反応?)
N「うん…」
(あ…眠いんだ…)