第8章 その船…この船?
二宮視点
A「すっげぇ いい船だな!」
マー君が船のハンドルを触りながら素直なコメントをしている。
M「いやいや 相葉さん そこじゃないんで!」
鋭い潤くんのツッコミがマー君の背中を指す。
A「ふひゃ“そこ”じゃないよね」
笑いながら潤くんの方を向く。
M「“いい船だな”じゃないんですよ“懐かしいな”なんですよ」
スタッフ「15年前の記憶は出てきませんか?」
「何かしら…出てくるはずなんだけどね…」
S「普通は、そうだよね」
俺とスタッフと翔さんで話していると、マー君の「乗っちゃいなよ!」の声が聞こえた。
リーダーが嬉しそうに座る。
A「船長 どうですか?」
悪戯顔のマー君が寸劇を始める。
S「You 買っちゃいなよ(笑)」
翔ちゃんの社長風冗談をリーダーに言った後、俺に笑顔を向ける。
(翔さんが遊び始めた…のね?)
O「買っちゃおうかな…」
船長椅子にドンと座ったリーダーが爆弾発言。
(おや!リーダーも寸劇に参加ですか…いいですね)
M「船 買うのかー!」
A「さすがっすね」
ゴマすり営業マンの様な顔のマー君。
「でたねー社長発言!」
(僕も、乗りますよ!)
A「いくらか聞かずにね」
マー君の笑顔が輝く。
「”これにしよう”って」
(酔い止めの薬がやっと効き出したのか…
ちょっと頭がすっきりしてきた…)
S「聞かずにね(笑)」
チーフ「はい!ふざけてないで、トーク取るよ」
A「はーい」
カメラのフレームに収まるように船の端に集まる五人。
「ちょっと、確認なんだけど? こっから乗ったのかな?当時も…」
気になっていたから、みんなに聞いてみた。
M「いや 違うんじゃない」
S「ホノルルに近くなかった?」
「あー そう…」
M「うん」
S「俺アラモアナの方から出たイメージなんだけど」
A「全然 覚えてないや」
O「覚えてないよぉ…」
M「ここまでは、来てないんじゃない?さすかに…」