第1章 嵐がハワイに上陸
大野視点
(松潤がキラキラしてる。
たのしいコンサートになるんだろうなぁ…
俺、そこに居ていいのかな…)
松潤の輝きを見続ける事が出来なくて下を向いた。
N「よかったです。無事来てくれて…」
ニノがため息交じりの声で言う。
A「カズ!」
相葉ちゃんが焦った声をだす。
M「なに?なんかあったの?」
トーンの低い声で二人に声を掛ける松潤。
N「潤くんは、気にならなかった?
今。チーフもマネもいない車に四人がいる事…」
M「………」
松潤の鋭い視線が頭に突き刺さる。
(うー何にも言えない…)
N「だいぶ不足なの…」
(不足?…不足かぁ)
A「お腹空いてない?これ食べる?」
相葉ちゃんが小さめのお菓子が入った袋を差し出す。
「あ…うん。もらう」
差し出されたお菓子を一つ撮んで、口に入れる。
グラノーラバーみたいな味がする。
(おいしい)
M「15年イベント成功させようね。リーダー♡」
松潤お得意の甘えた笑顔。
「う~…そうだね」
とりあえず、笑いかえす。
(ここ最近変なんだ…笑ってる顔をしているけど、心が笑ってない…
メンバーがそれぞれに輝く道を歩いているのを見て、
自分が“どうなのか”分からない…
心の中がザワザワ・・モヤモヤして、気持ち悪い…)
N「ちょっといいですか?」
シートベルトを外してニノが近づいてくる。
(きっと、昨日の事だ…チーフと相葉ちゃんのフォローしてくれたはず…ニノに迷惑かけたもんな…)
何も言わず、抱きしめ、体中を触りまわるニノ。
「え?ね、なに…」
シートベルトしているから、身動きが取りづらい。
N「だ~か~ら~確認です。ちゃんとここにいる…ってね」
ニコッと笑うニノ。
(ごめんねぇ…)
声になってなかった…
「もう、大丈夫だよ…」
精一杯 ニノに笑顔を向けた。