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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第104章 俺だけの空間


櫻井視点

面と向かって意見を言われて、驚く潤が俺の方を向く。


(照れ隠し だよ とりあえず 言葉で返してあげて?)


 少し瞬きした後、
M「別に、カッコよく言わなくていいんだよね?
 リーダーが精霊様に対してとか、俺たちの今までの事やなんやらを言えば?」
 潤が思うがまま言葉を口にする。


「ほら 松潤も言ってるよ?」
(自分で やりなよ?)
手帳を返す。


O「でもぉ…」
 潤んだ瞳で上目遣いの智くん。


(えー その目ぇ…)

O「もっとかっこいいの…」
 唇をもきゅもきゅと動かす智くん。


(あぁ わざとでしょ…分かっているのに…)
「わかったよ。リクエストは『かっこいい感じ』ね?」
承諾する俺がいる。


O「うん!」
 パッと輝く智くん。


(ウッKnock Out…されそう…)



M「いいの?」
 あきれ顔の潤。

「いいさ、長々してるのもな」(こっちの身が持たない)


M「甘いんだから~」
 ハァ―肩を落とす潤。

(ため息すんなよ。はーぁぁ さっさとやろう)

「じゃ、ちょっと、考えるね」
潤に、声をかけて、目を閉じる。





≪shutout≫
シャットアウト 緊急性の無い音や声をブロックして無音の世界にする。


 ゆっくり目をあけ、今欲しい物をイメージする。


文字を書く机と自分だけが座る椅子


現れたのは
 シンプルなスチールデスクと パイプ椅子

パイプ椅子をひき座る。


 机の上には、一枚の紙とボールペン


ボールペンを取り、頭をカチカチっとノックする。 


「挨拶…まず 15年は入れたいな」

思うがままに言葉を書いて行く。


{ヒトも入れる?}
机の上に小さい青いドレスの小人が立つ。


「ああ そうだね
 今回は『人』のカウントで祝いだからねぇ

 あと 宴のお礼と せっかく ニノが書いてくれた文章も使わないとな…」


{楽しそうね…}
ドレスの小人がフワッと浮かぶ。


「楽しそう? 文章を書くのは好きだけど、自分のじゃないから」
 頬つえしてドレスの小人を見つめる。


「桔梗」

{ん 何?}



「ありがとう」


{なによ 気持ち悪いわね}


「ふふ たまには いいだろ?」
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