第103章 ニュートラルなのか そうじゃないのか
(潤ちゃん 『俺の所為』って 言った…
やっぱり みんなと違う俺より 同じヤツ等の方がよかったのかなぁ…
でも そんな事言ったら…大ちゃんだって…
厳密にいうと翔ちゃんも だよね
やばい… 俺が俺じゃなくなりそう…)
必死に倒れないように立ったっているとカズが近づいてきた。
「ねー カズぅ(教えてよ) 俺 潤ちゃんになんかした?」
首を触りながら聞く。
カズは俺の横に立つと「さー」と首を傾げた。
(さーって…)
N「私も潤くんではないので、何にイラついてるのか わかりませんが、八つ当たりの類ですよ ご愁傷様」
丁寧に頭を下げるカズ。
「えぇぇーー」
(八つ当たりなの!! 首 噛まれたのにぃ!!)
怒りに近い感情が湧く。
でも すぐ『よかった』の感情が心を満たしていく。
(潤ちゃんに嫌われたんじゃないんだ…
もう また ムズムズする…)
こういう気持ちの時 鼻水が出そうになるから、何回かすする。
N「特別に回復してあげます ほら かがんで?」
カズが掌を上下に動かしている。
(回復?かがむ?)「こう?」
中腰になる。
N「そうそう」
カズがニコニコ顔で頭の上に手を乗せる。
(え!)
N「よしよし」
温かい手がゆっくり動く。
(か、カズ)
頭に手があるから目だけ動かす。
N「ふふ いい子 いい子」
カズが優しい声と温かい手。
(わぁ 『いい子いい子』だぁ♡)
体中の気持ち悪い感情が消えて行く。
(俺 これ 好き♡)
翔ちゃんが来るとカズの手が頭をグイグイ押し出す。
(ん?んん?さっきの報告しろ?なの?わかった!)
「翔ちゃん!!」
両手を広げて飛びつく。
S「うわ!どうしたのよ」
ビックリ声で受け止めてくれた。
「潤ちゃんに噛まれたの でも ケンカじゃなくて 八つ当たりだった!!でもね カズが いい子って撫ぜてくれて!」
S「は?え?いいこ?ちょっと 勢い有りすぎ!!」
よろよろ体を揺らす。
O「相葉ちゃん強すぎ!!」
大ちゃんの声が聞こえる。
N「はなれなさい!!」
カズが裾を引っ張る。
M「またやってる!!」
潤ちゃんが俺の体を強く引っ張る。
「ぎゃ!」(また噛まれる!)
急いでカズの背中に逃げこむ。