第100章 リハだよ
櫻井視点
O『今の僕らが ここハワイで 嵐としているのは
たくさんの人たちの 愛を…
奇跡を集めた結晶です
自分で言うのも恥ずかしいけど
イケメンぞろいのジャニーズ事務所 所属
平均年齢30越え
超自然体 アイドル 嵐の大野智です』
潤がキーボードを押すと キラン!!と効果音がして ステージにキラキラの輝きが溢れ、そこに、とびっきりの笑顔の大野智が立っていた。
A「おぉ! リーダーカッコイイぃぃ」
雅紀が笑顔で声を上げる。
「よ!我らがリーダー!」
俺も負けずに声をかける。
O「はぁぁ…」
しゃがみ込む智くん。
(恥ずかしいんだ…思った以上のキラキラだったもんね)
和也が智くんに近づく。
二人がしゃがんで話をしている。
視線を感じて、向くと雅紀が俺を見ている。
「心の声は無いほうが良いかもね?」
雅紀に俺の感想を言う。
A「“自分で言うのも恥ずかしいけど”の所?」
俺に向かって困った顔の智くんの真似をした雅紀。
「はは!似てるぅ」
豪快に笑う。
雅紀の顔が優しくなる。
(ふふ。モノマネのスキル上げたね)
A「そんなに似てるならレパートリーにしちゃおかな?」
「本人の許可が出たら良いね」
O「相葉ちゃん!」
智くんが走ってきた。
(許可しないだろうなぁ、本人はどんな顔しているか知らないし…)
O「だめだかんな!」
少し機嫌が悪いときの智くんの声で言った。
「え?(見えてたの?やっぱ)だめ?」
O「え?何が?」
驚いた顔の智くん。
「それは、俺の台詞」
俺の背中に隠れる雅紀。
O「あ!」
智くんが素早く動く。
O「相葉ちゃん!翔くんから離れて!」
A「えー、翔ちゃんお墨付きだよ?いいじゃん!」
O「お墨付きって!」
(ちょっ なにぃ)
モグラ叩きのように、雅紀と智くんが俺を挟んで、攻防する。
O「いいかげん、離れろ!」
痺れを切らした智くんが雅紀をグッと引っ張る。
「いぃやぁー」とクルクルっと体を回転させる雅紀。
N「はいはい、こっち いらっしゃい」
雅紀を両手を広げて待つ和也。
A「かずぅ~」
和也の広げた手よりも大きく広げて走って行く雅紀。
(結局 そこに行くのね…ふふ)