第100章 リハだよ

二宮視点

（確かここにも　飾ったよなぁ）
飾り付けた飾りを確認していく。

Ａ「あ、まってぇ」
　マー君が慌ててついてきた。

（そんなに慌てなくても…）


Ｍ「リーダー。ステージの真ん中に立ってくれる？」
　少しトーンの高い潤くんの声が聞こえた。

（潤くん…勝手に宝飾動かしたでしょ…　力のバランスとか調整しないといけないのに…）

ステージの宝飾たちが俺から大野さんにベクトルを向ける。



（ん　配置換えはしなくてもよさそうだな…）
二人の邪魔にならないように、ステージから降りる。



　潤くんが浮いてるキーボードを見ている。

　その横で大野さんが手首をプラプラしていると、何も言わず翔さんが大野さんのタキシードの襟や裾の端を引っ張ってシワ等を整え始まる。

（あなたは大野さん専属のスタイリストですか？）



Ａ「翔ちゃんって　ホント奥さんだよね」
　ニヤッ口角をあげるマーくん。

（奥さん？ああ）「ぐふふ　そうだね」（その表現の方があってるかも♡）
ニヤニヤが抑えられない。

（明日　ライブじゃなきゃ
　このまま既成事実作るのも、いいかも…なんだけどなぁ…）


Ｍ「俺もそう思う♬」
　潤くんもニコニコ近づいてきた。

（あなたと私の考えている事は　違うと思います
　ちょっと来て…）
潤くんを手招きする。


んー？みたいな顔で近づく潤くんをガバッと抱き寄せられた。


背の高い潤くんの肩を無理に胸まで下げさせ「勝手に解除したでしょ？」と伝える。

　潤くんの大きな目がもっと大きくなって「うー何のこと？」とぼける。

（もぉバレバレなのに…でも
「翔さんの小言が無かったので、良しとしますよ」
　潤くんのやさしさでしょ…　素直に受け止めます）


肩を押さえていた手を二の腕に移動して、肩を並べる形にする。


（オワソビ全開🎵）
「旦那さーん　手帳の言葉　読んで？」
潤くんの頬に顔を寄せる。

Ｍ「ふふ　読んでぇ♡」
　潤くんも俺に寄せてくれた。



　小さく頷く大野さんから離れる翔さん。
　大野さんが、すーっと息を吸い込み、真剣な顔で正面を向く。

Ａ「お　モード変わったよ？」
　マー君が背中をバンバン叩いてきた

（痛いよ！もう！）「静かに！」
人差し指を唇に当る。


　マー君が慌てて両手を口に持っていく。


（そうしてて　ください）