第100章 リハだよ

松本視点

Ｓ「いいけど…コレ宝珠だろ？」
　一つの宝珠を優しく包み込む翔くん。

（翔くんの小言が始まる…離れよう…）


Ａ「宴だし　俺たち　祝福されたし　良いんじゃないの？」
　なぜが相葉くんが返事をした。

　翔くんが相葉くんを睨む。
　こそっと顔を隠す相葉くん。


Ｎ「無理はしてませんよ？」
　ニノが困った顔して返事をする。



　短い沈黙のあと「なら　良いけど…」と、ふっと小さく息を吐く翔くん。


（あれ…ないんだ…）



Ｏ「ちょっと　凄すぎないか？」
　クイクイ指を動かすリーダー。

（宝珠の量？これでも減らしたんだけど…「ニノの気前だもんでね」しかたないよ）

Ｎ「そうですよ？奮発したんですから」
　相葉くんを支えながら、近づいてきたニノ。



Ｎ「あれ？なんか…減ってるような気がする…」
　ニノが相葉くんから離れた。

Ａ「あ！まってぇ」
　慌てる相葉くん。


（ヤバい　勝手に『解除』したのバレる！）


「リーダー　ステージの真ん中に立ってくれる？」
智さんに声を掛ける。


Ｏ「えー　この文だけ読めばいいの？」

「うん　とりあえず！読むだけで！」
智さんの背中を押す。

Ｏ「もっとマシなのにしたのに…」
　ブツブツ言いながら動いてくれる。


（先にモニター！確認）

手元のキーボードからモニターを呼び出す。

翔くんがリーダーのタキシードの襟や裾の端を引っ張ってシワ等を整え始まる。

（細かい所気が付くねぇ）


Ａ「翔ちゃんって　ホント奥さんだよね♡」
Ｎ「ぐふふ　そうだね」
　相葉くんとニノがニヤニヤ笑い合ってる。

「俺もそう思う♬」
二人に近づく。

　ニノが手招きする。

（んー？なに？）
近づくとガバッと抱き寄せられた。

「わぁ」（びっくり！！）
いつもと違う角度でニノの顔を見る。


Ｎ「勝手に解除したでしょ？」
　小さい声だけどしっかり聞こえる声のニノ。


（ヤバ　気づかれた…「うー　何のこと？」とりあえず、誤魔化すぅ）



Ｎ「翔さんの小言が無かったので、良しとしますよ」

　俺の肩を押さえていたニノの手が二の腕に移動して、肩を並べる形になった。


Ｎ「旦那さーん　手帳の言葉　読んで？」
　ニノがおちゃらける。

「フフ（オアソビだね）読んでぇ♡」
俺もそんな声を出した。