第96章 その行動が怪しいんだよ

相葉視点

（わーびっくりした　潤ちゃんから　額ゴンって…
　ニノに見つかったら…殺される…とりあえず　痕跡を残さないように…）

顔を擦れるだけ、擦る。


Ｓ「ねー　何　言われたの？」
　翔ちゃんが近づいてきた。


（え　ぁぁ　３Ｄの事は話せない）
「なんでも　ないよ！！」
笑顔で手を振る。


（もし、今話したら、きっと潤ちゃんの報復が来る…
　んで、カズから説明を求められ
　説明させら

　俺の死亡フラグ立つ…）


Ｓ「智くんに聞くから！」
　翔ちゃんが歯を前面に出して走って行った。

（えぇぇーー！　イーってなんだよぉ！）


Ｓ「智くん！」
　大ちゃんの前に立つ翔ちゃんは、弾丸ラップみたいに捲し立てる。


　ちょっと引き気味の大ちゃんが『おぉ』っと口を開け、頭を動かす。


Ｓ「ねー　俺　のけ者　やぁだぁぁ」
　翔ちゃんが大ちゃんに抱きつく。


（ああ！！翔ちゃんがそんな事したらぁ）


　ニコッと笑って抱き締める大ちゃん。


（やぁーー　大ちゃん話さないで！！）



Ｓ「そうなの？」
　翔ちゃんの驚いた声が響く。



（わぁぁぁん　話されたぁ　フラグ確定ぃ…）


Ｓ「おい、雅紀。どういう事だよ！教えろよ」
　体を反転して睨んで近づいてきた。


「ギャー！　翔ちゃん！その顔怖いって！」
急いで、逃げ道を探す。


目の前に立つ大ちゃんが、口をパクパクさせた。
「助けて大ちゃん」
大ちゃんの背中に逃げ込む。




Ｏ「翔くんは怒ってないよ？」
　大ちゃんが太ももをポンポンと叩いてくれた。

「わかってるけど、あの目で見られると」
（怖いんだもん）
体が震える。


Ｓ「おいおい、なんでおれが悪者になるのさ？」
　翔ちゃんがものすごく困った声で、人差し指を胸に当てている。


Ｏ「もう…」
　ヤレヤレとため息交じりの声の大ちゃん。


Ｓ「ねー　今の俺…悪者？」
　シュンとした声の翔ちゃん。


Ｏ「ううん　悪くないよ？　相葉ちゃんもほら　顔出して…」
　太ももをポンっと一回叩かれた。

（大丈夫なのぉ？）

そっと肩から顔を出す。


Ｓ「状況だけでも、知りたいんだけど…」
　オズオズこっちを見ている翔ちゃん。


Ｏ「んー　どこから聞きたい？」
　少し首を傾げる大ちゃん。


（あれ？　もしかして…、まだ　話してなかった？）