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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第85章 バク転はまだ地雷だった?


二宮視点

(こんなに、凝り固まって…)
おでこを翔さんの背中に擦り付ける。


S「ぉぃ…抱き付くなよぉ」
 超低音の翔さんの声。


(今の貴方の顔ぉ 見えなくて、良かったです 相当 目が座ってますよねぇ…)

「ねぇ 翔ちゃん」
翔さんの背中に向かって、独り言のように話し出す。


(聞いてくださいよ 聞く耳はあるでしょ?)

「俺たちは間違った事してないよ」



 翔さんの肩がピクッと動く。

(いろんな意味で矢面に建たされる貴方たち…)


A「おおちゃん どうしたの?」
 マー君の困った時の声が耳に入る。


(不安をアッチも感じてるのかなぁ…そっちはそっちで何とかして…)



「確かに 可能性は 潰したかも


(それは、芸能界に居なくても、アッチの世界に居ても)


 だけど…その分 何かを…そぉ! 俺たちだけの“花”を咲かせれたよ」



  パンっ! パンっ!
 掌を合わせた音が 二回響く。


その音の方で潤くんが「さー 続いてやりましょう!」と マー君と大野さんの肩に抱きよせていた。


(ほら 貴方が今までしてきた事を、カレはできています)


M「あ・い・こ!」
 潤くんが声をはる。


A「じゃぁぁ あいこぉで!」
 マーくんの掛け声でタイミングをとって三人が同時に「しょ!」と声を出す。


A「やりぃ!」
 ピースサインを高く腕を上げるマーくん。

M「オッシャ!勝った!」
 チョキを大事に包んで振る潤くん。

O「えぇぇぇ~~」
 パーの手首を掴んで悔しそうな大野さん。


(ほら、翔さんが不安になるようなコト あの3人にはナイはずです)


S「すんなり、決まったみたいだね」
 角が取れた翔さんの声で聞こえた。

「そうですね」
背中から離れて、翔さんの顔を確認する。


(穏やかな顔に戻っている…)



A「勝ったよ♪」
 笑顔のまーくんが勝利の報告に来た。

S「おめでとう」
 翔さんが微笑む。


A「へへ うん!」
 大きくピースサインを翔さんに見せてるマー君。


「はいはい じゃ、おじさんが挨拶ですね?」
ワザと二人の間を通って、大野さんの方に向かっていく。



S「お兄さん!」
 翔さんの訂正が飛んできた。


(ふふふ…俺はこういう翔ちゃんが好きなんだ…

 ね お願いだから 孤高の人にならないで)
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