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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第80章 魂の宴 一瞬の交差


大野視点

 ニノが翔くんの手帳を開いてみている。

(表情に輝きが戻った…)


相葉ちゃんが翔くんの方を向いたまま固まっている。



(大丈夫!)
「翔ちゃんは怒ってないよ」
優しく声を掛ける。


S「ね~ どうして俺が怒らないといけないだろうね?」
 俺の後ろでふざけた声でブーブー言う翔くん。

(きっと…唇を尖がらしているんだろう…)


A「大ちゃん…翔ちゃん」
 相葉ちゃんが不安な声が出す。


「もう そんな顔しないのぉ」
俺よりずっと 背の高い相葉ちゃんを抱きしめる。

 少し体をかがめてくれた相葉ちゃん。

(こういう所、相葉ちゃんの良いと事だよね🎵)

 翔くんも「笑顔 笑顔」と声を掛けながら肩を触る。


 ゆっくり顔を上げる相葉ちゃん。


「無理やりミラクル起こそうとしなくても 俺たち五人は〝そのまま〟で うまく回って行くよ」
笑って瞳を見つめる。



《Murugan konomamade iinndayo》
  ムルガン コノママデ イインダヨ


A「うん…」
 相葉ちゃんの瞳がウルウルしている。


「なぁ せっかくの宴でしょ? 笑って!楽しもうよ」
首を傾げて チャラ男風に笑う。


A「ふふ」
 相葉ちゃんの不安が少しだけ薄くなったみたいだ。


(おいらだって、ナタージャと折り合いを付けているんだ 相葉ちゃんだって、うまくその力 使えるよ…)



 oriai tina omosiroi tukete moraouka?
  オリアイ トナ オモシロイ ツケテ モラオウカ?


(追々ニネ 時間はタクサン あるんだから…)




S「さー 松本くんも挨拶文の案を出すのだ!」
 ニシシと歯を出して笑う翔くん。


M「精霊様からの“十五年の年月は 童より人に成長”とか、嬉しかったなぁ」
 ちょっとモゴモゴさせながら言う松潤。


「ああ いい言葉だったねぇ」
腕を組んで頷く。

(ナタージャも一緒に聞いたよな)

 umu mikiki sita
  ウム ミキキ シタ

(おいら達は、恵まれているんだ)

頭の上の青い花を触る。
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