第78章 魂の宴 挨拶文を作ろう
松本視点
ニノがブツブツ言いながら、翔くんの手帳に言葉を書き始まる。
(表情が戻った…)
強張っていた相葉くんの表情も緩んでいく。
(相葉くんは本当にニノにやさしい…
こっちがハラハラするくらい…溢れているよね)
O「翔ちゃんは怒ってないよ」
リーダーがニコニコ笑っている。
S「ね~ どうして俺が怒らないといけないだろうね?」
口を尖がらして翔くんも笑っている。
A「大ちゃん…翔ちゃん」
声を震わす相葉くん。
O「もう そんな顔しないのぉ」
リーダーが相葉くんの体を抱きしめる。
S「笑顔🎵 笑顔🎶」
翔くんが肩をポンポン叩いる。
(でもって 上二人が 同じように 無償の優しさで 相葉くんを包んでいる
俺も…その優しさ欲しい)
S「お前にも。だよ」
翔くんが、いつの間にか後ろに来て頭をポンと叩いた。
(ヤバっ 顔に出ててたか!)
顔をマジマジと見られたくなくて、体を動かす。
S「逃げるなよぉ」
翔くんが俺の肩を抱き寄せる。
(わぁお)
すっぽり翔くんの胸の中にハマってしまった。
顎を上げ「逃げてないよぉ」っと返事はしたものの翔くんの目は『信じないぞぉ』っと笑っていた。
S「さー 松本くんも挨拶文の案を出すのだ!」
ニシシと歯を出して笑う翔くん。
(そ、そんなに接近さてると 照れるよぉ…
な、なにか言わなきゃ…
「精霊様からの“十五年の年月は 童より人に成長”とか、嬉しかったなぁ」
O「ああ いい言葉だったねぇ」
腕を組んで頷くリーダー。
翔さんのホールドの力が緩んだ。
(よし 今だ!)
翔さんの腕の中から抜け出す事に成功。
A「この宴で俺たちは“元服した”ってことでしょ?」
相葉くんが入れ替わるように話を始まる。
S「雅紀はそう取ったんだ」
ほうっと口を開ける翔くん。
(ぁ)
A「違うの?」
翔くんに真っ直ぐ質問する。
S「この花を古代中国の成人儀礼‘冠礼’(かんれい)として考えると…その考えは正しい事になるよ
でもさぁ 30超えて『元服』っていわれてもね…」
頭に輝くハイビスカスをさわりながら、翔くんが語り始める。
(ヒットしちゃった?)