第77章 魂の宴 挨拶そっちのけ?
大野視点
翔くんが大きなクリクリした目で俺を見つめている。
(期待 してるね… うーん 翔くんらしいの?)
視線を感じる。
(この視線は 和也だな…分かってるよ さっきの言葉じゃ不足なんだろ 欲しがりなヤツ…)
ちょっと 意識を外していたら、翔くんの見つめてくる眼差しが無くなっていた。
(あ…自分の事 自分で考え始めたんだね…)
omoitukumama kotobani sureba otoseruzo
オモイノママ コトバニ スレバ オトセルゾ
頭の中に“声”が響く
(おとっ おとさないよ!!)
頭の中の“声”にツッコミを入れる。
M「じゃ、俺は?」
松潤が勢いよく俺の側に来る。
(松潤…今の“声”聞いてないよね…)
そうっと松潤の方を見る。
グラスをテーブルに置いている松潤。
(声に反応したんじゃないね?
潤もアイドルのヤツつけてなの?)
M「ねぇー」
松潤が、俺の腕を掴む。
(ちょ、ちょっと待って……)
M「りぃだぁぁ聞いてるぅ?」
松潤が甘えた口調ですりつく。
(わ♡ 末っ子キャラだ♡可愛い!!)
koyatu no houga umaika?
コヤツ ノ ホウガ ウマイカ?
(バカ!出てくるな!)
A「松潤は〝イケメンアイドル〟だよ!」
相葉ちゃんがいきなり話に入ってきた。
(え?イケメン…)
相葉ちゃんを見ると、目じりに大きなシワを作って笑っていた。
A「一番カッコいいもん!」
顔の筋肉をめいっぱい使ったウインクを松潤に向ける。
(話題…を戻してくれた?)
M「そ、そりゃ、どうも…」
嬉しそうに笑う松潤。
(イケメンって言われて、喜ばない奴はいないよな)
松潤が俺から離れてクルッと体を回転させた。
(顔が赤くなってるから 林檎ちゃんみたい🎶 かわいいね ニノも そう思うよね?)
ニノの方を見ると、俯いている。
「どうした?」
ニノの顔を覗き込む。
N「なんでも ありませんよ」
ニノがプイッと顔を背けた。
(もう せっかくのカワイイ顔が台無し こっち向いてぇ)
ニノの顔を再び覗き込む。