第70章 精霊からの祝福
相葉視点
虹の精霊が、一番大きな聖なる岩の上に鎮座した。
霊体が、次々煌びな衣を纏って{虹の精霊イーリスの祝福に追随する}の言葉と体に触った“祝福”をくれる。
{“雉子(キギス)の雛”か!おおきゅうなった!}
大きな鳥の顔をして腕と翼が合体している二足の精霊が俺を豪快に抱き上げる。
(わ!)
いきなりがったから、足をバタバタさせてしまった。
{コレアモク殿 お声を賜(たまわ)りありがとうございます}
真っ白い小鳥が俺の周りを飛んできた。
(この白い鳥の声どっかで聞いたようなぁ?)
{おお!ピーカケの者 雛の成長を見えて喜こばしいぞ!!}
俺の躰を“コレアモク”と呼ばれた鳥人様?が抱きしめる。
{はい 雅紀様は立派に成長されました}
白い小鳥がホバリングしながら話している。
{ルアカハ!ルアカハ!}
“コレアモク”と一緒にいた他の鳥の精霊たちが羽でバンバン叩いて来る。
(こういうテンションの高い人?達には、抵抗しない方が、身のため。それに今の俺じゃ、これくらいのバンバンじゃ、痛くないし)
{雉子の雛 いや“雅紀”よ}
鳥人様が抱きしめていた俺の体を離して、俺の顔を真っ直ぐ見つめてきた。
「は、はい」
ドアップの鳥顔にちょっとビクつきながら、返事をする。
{“花”と共に歩むと“羽”として…玲亜の再来に備えるがよい}
(れぇあ?)
{Kolea(コレア)の羽を雅紀に}
{Nēnē(ネネ)から一枚 雅紀へ}
小型の聖鳥が、羽をポッケに差し込む。
{Kioea(キオエア)からも一枚 雅紀へ}
先の尖った長い嘴(くちばし)を俺の躰にこすりつけてくる。
「くすぐったいよ」
(俺の周りにこんだけ 集まって、変におもわれないかなぁ?
S「痛いことはしないから…」
毛むくじゃらの二足の精霊?が翔ちゃんの頭をわしゃわしゃ撫ぜていく。
(みんな…結構豪快にされいるかぁ…)
祝福を終えた精霊は聖岩に戻って行く。
俺のタキシードのポッケには色とりどりの羽が押し込まれている。
(スゴい量!!
ちゃんとアイテムに加工して、大事に使うからね ありがとう!)
※ハワイ語補足
ルアカハ【luakaha】楽しい時を過ごす
ピーカケ 孔雀
コレアモク(Koleamoku)癒しの鳥神