第61章 自分を自分で 後半
大野視点
中央の巨大な魂(マナ)から温かい‘声’が聞こえてきた。
〝待ッテ イマシタ
汝 ニ 新ナタ 輝キ 芽吹ク ノヲ
ソシテ
我ガ 地ニ 舞イ降リル 事ヲ
童 ヨリ 人 ト ナリウル トシツキ ヲ 経タ
写シ身 ノ 器 シンノ 器 ト ナリ ココニ 有ル
新タナ 祝福 授ケル〟
魂(マナ)から輝きが無数に溢れて‘俺たち’に降り注ぐ。
≪おいらは もう ヒト なの?≫
‘俺’の声が聞こえた。
『ソノ 眼ニ 見エル モノ スベテ 智 ノ 世界』
‘俺’胸の前で、輝く光が現れた。
〝芽吹イタ 輝キ 形 ヘ〟
頷いた‘俺’は両手でその光を包み込むと、光が青いハイビスカスになって行く。
そっと、頭の花飾りを触る。
(花…嵐のロゴの花…
俺がまた 花を冠(かん)するなんて思ってなかった…)
花の声が耳に響く。
{The respective floral princes The person who watches
See and ascertain now }
訳 それぞれの花の王子を 見守る者よ 今を見て 見極めよ
(今を見極めるっか…一番難しい事だよ…)
〝ソノ 花ヲ 身ニ 着ケ〝宴〟ニ 来ルガ 良イ〟
魂(マナ)の輝きがここに居る10人を包む。
〝器 ニ 休息 ヲ 魂 ニ 祝福 ヲ〟
そのまま地表にフワッと降りていく‘メンバー’を見送った。
(おいらで…イイの?)
頭の上にある花にそっと触れながら聞く。
{You're you with a confidence}
訳 自信をもって あなたはあなたよ
(そうか…)
雲に乗ったおいらの側にメネフネの乗った一筋の虹が下りてきた。
{嵐さま……そろそろ}
申し訳なさそうな声をかけてきた。
「わかった」
頭上の虹に意識を向ける。
「いこうか?」
雲をゆっくり動かす。
S「うん」
翔くんがそれに続いてくれる。
M「あぁ」
松潤もスーッと雲を動かす。
A「そうだね♪」
相葉ちゃんが クルッと雲を回転して俺の側に飛んでくる。
(俺は この子たちを守らなきゃ… …
『再来』なんて 起こさせない!
そのために この器で居続ける 意味がある)