第61章 自分を自分で 後半
櫻井視点
I was waiting
‘声’が聞こえてきた。
その声の方をむくと、聖地クカニロコにいる‘俺’は 大きな一枚岩の前にいた。
雲に乗って‘俺’の側にいく。
大きな一枚岩の頭上に七色に輝く力の魂が存在していた。
The new blaze which budded for you.
訳 汝(なんじ)に芽吹いた 新たな輝きを
The route which isn't ashamed in the name, steps
訳 その名に恥じぬ道を歩み
(クカニロコの大地の精霊からのメッセージ)
For the persons who have flown down to my dimension again
訳 再び我が元に舞い降りた者達に
A new blessings is given
訳 新たな祝福を与える。
マナから色鮮やかな輝きが‘俺’に向かって振っている。
S「祝福の光… こんな俺でいいのぉ?」
戸惑いが溢れている‘俺’
(あの時は、こんなに意味を考えて聞いてなかったよなぁ
あぁ いますぐ お前を抱きしめてやりたいよ)
降り注ぐ輝きは‘俺’の胸の前で一つの塊になる。
S「俺に…新しい『花』をもて と?」
困惑の‘俺’が両手で包んだ光が花の形になる。
(花は美しい力の証…器にそぐわない時だってある…)
When coming to the feast, please put on a flower
訳 その花を身に着け 宴にくるがよい
S「この花が宴への鍵?」
両手で光輝く塊を包み込む‘俺’。
{Know the past see now and advance to the future}
訳 過去を知り 今を見 未来へ進め
輝く花が‘俺’に語る。
S「未来へ…かぁ」
そっと自分の頭にある花を触りながら
(その花が、俺の15年の歩んできた証なんだよ
胸を張れよ 櫻井翔。
そう 俺は この特殊な器をめいっぱい利用する。
たとえ器自体が見えなくなっても、活けられた〝花〟が〝嵐〟を守る)