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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第60章 〝クカニロコ〟で悩む大野


大野視点(昼間)

おいらがチーフに出発前のゴタゴタを謝ったら、翔くんも謝ってきた。

チーフは翔くんにとっても優しいから、その謝罪を謝罪で終わらせた。

 翔くんは納得できないから、ブツブツ呟いている。


M「チーフが言っているんだから、そうゆう事だよ」
A「そうそう!!」
 嵐のノッポ二人が翔くんの肩を叩く。

(あーやって 翔くんの気持ちを和らげる事が出来る二人…

 羨ましい 今のおいらじゃ それができない…)


N「じゃ、さっさと行きましょ?」
 ニノがちょっと強めに、俺の背中をおす。

(ん?なに そんなに押さないで)

チーフ「場所はいけばわかる…」
 遠くに見える木で囲われた場所を指さすチーフ。

A「はーい!」
M「いってきます」
 相葉ちゃん松潤が肩を組んでチーフが指さす方に歩いて行く。

 翔くんが下を向いたまま動こうとしない。

(翔ちゃんも一緒に来るんでしょ?)
翔くんの反応を待っている。

N「ほら、大野さん行きますよ…」
 ニノがグイグイ押す。


「う、うん…」
あんまりニノが押すから歩き出した。

 翔くんがゆっくりついて来る。


(そうか…おいらが動かないと 翔くんは動けない

 また 守られるの? もう 守れないの…

 力なくした おいらを見捨てないで…)


 俺たちに沢山の小さな精霊たちが、集まって布へ変わっていく。


(ドウテイ(dohti)だけ?クルタ(kruta)はないの…まー丸腰より マシかぁ…)




椰子の木をくぐってバースストーンがあるへイアウに入る。



 大小の黒い岩が左右に並んでいる、参道の様な広っぱを進む。


{ Welcome }
小さき花たちが嬉しそうに揺れている。

(花に歓迎された…)



≪声をかけるな≫
 低い翔くんの‘声’が小さく聞こえる。

(翔くん…は…歓迎されたくないんだ…)



ユーカリと椰子の木の中に複数のバースストーンが見えてきた。

そのまま進むと絶え間なくふく優しい風と、ユーカリの香りが広がる心地良い場所にでた。


N「ここがクカニロコか…」
 ニノが呟く。

独特の霊力が満ちていた。
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