第49章 兄ズ 弟ズのアソビを傍観する
大野視点
翔くんと繋いでいる手の強張りが解けないから、周りを確認する。
俺たちの周りにそれぞれの眷属やココの精霊や祭られているモノたちが楽しげに、周りに飛び交っている。
(みな 友好的だな… 翔くんは何に警戒してるの?)
三人が手を繋いだまま、くっ付いてわちゃわちゃしている。
(ああ。三人のオアソビを気にしてるのか…とばっちり?貰いたくないね)
S「楽しそうだね♪」
翔くんが俺に言う。
「そうだね♪」
笑って返事をした。
(おいらは、それより… その…ニノとの…手が気になる…
あんなに騒いでる三人をしっかりつないでいる…
翔くんの手…)
N「結婚か…したいよ…なぁ…」
ニノが、珍しく和也のトーンで言葉を口にする。
(なんて?)
和也を確認すると翔くんをジッと見ていた。
A「え?」
M「え?」
相葉ちゃんと松潤の声がかぶる。
翔くんも驚いている。
(翔くんと和也って そう…なったの?)
M「結婚かぁ そうだな!そろそろ、ちゃんと腹くくらないとなぁ!」
キリッとした男前松潤が和也の肩を後ろ歩きしながらポンポンと叩く。
(松潤…いいのかぁ)
翔くんのもう一つの手を見ると、和也と繋いでいる手に力が入っている。
(俺より ニノの方が 未来があるのか…)
口の中に鉄の味が広がる。
(ヤバ…強く噛み過ぎた…)
N「そうねぇ“和子”も三十過ぎたし…結婚したいなぁ」
ブリっこ“和子”で相葉ちゃんを見上げる。
びっくり顔の相葉ちゃん。
(結婚って翔ちゃんとじゃなくて…今度こそするの?)
N「お前はしたくないのか?」
ニノが怒った声で相葉ちゃんに詰め寄てる。
A「けっ結婚?えーっと…その…」
こまった顔と声の相葉ちゃん。
松潤がニヤリと笑って相葉ちゃんの顎をクイッと持って「俺のワイフになりたくないのか?」言った。
(松潤って相葉ちゃんも狙ってたの?)
ジーッと松潤を見つめる。
(そんな事…聞いてないぞ!)
N「潤くんとじゃなくて“和子”とバージンロード歩いてくれるよね?イヤなの?」
“和子キャラ”全開で拗ねているニノ。
(お前たち…遊んでるのか?)
ニノと松潤を強く見る。