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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第49章 兄ズ 弟ズのアソビを傍観する


櫻井視点

M「足をね…」
N「こう?」

M「そうそう!いい感じじゃん♪」

 和也と潤が新しいステップでも憶えるように足を動かしている。

A「二人とも…なにしるの?」
 ちょっと低めの声をだす雅紀。

(ふふ。気に入らない?
 あんまり 反応すると 二人が“ズ”に乗るよぉ)


 智くんが三人を見て、笑っている。


「楽しそうだね♪」
智くんに声を掛ける。

O「そうだね♪」
 ふにゃっと笑って返事をくれた。


(五人でゆっくり 虹の道を歩いているんだけど、もう気づいているかな?
 俺たち自分の足で歩いていない事…)


この道は、主催側と招待側の気持ちが繋がると、その場所に連れて行ってくれる。

(ほら…足元にも、周りにも沢山の霊が踊っている…)


N「結婚か…したいよ…なぁ…」
 和也が、珍しく本音のトーンで言葉を口にする。


(え?)
 和也を確認すると俺をジッと見ていた。


A「え?」
M「え?」
 雅紀と潤の声がかぶる。

 雅紀が口をパクパクさせている。


M「結婚かぁ そうだな!そろそろ、ちゃんと腹くくらないとなぁ!」
 キリッとした男前松潤が和也の肩を後ろ歩きしながらポンポンと叩く。


 和也の手がドンドン汗ばんでいく。

(たく…)
ぎゅっと、和也の手を握りしめる。


(理解者はここにもいるぞ♪)


N「そうねぇ“和子”も三十過ぎたし…結婚したいなぁ」
 ブリっこ“和子”で雅紀を見上げる。

(ほう “和子”で攻めるのか ふふ)

A「え?」
 びっくりした顔の雅紀。

N「お前はしたくないのか?」
 和也が怒った声で雅紀に詰め寄った。


A「けっ結婚?えーっと…その…」
 困惑の顔と声の雅紀。

 潤が唇を震わせながら、必死に笑いを堪えている。


(なに笑うんだよ。俺は助けないぞ!)


 潤がニヤリと笑って雅紀の顎をクイッと持って「マーは俺のワイフになりたくないのか?」とSキャラの様な目で雅紀を見る。


N「潤くんとじゃなくて“和子”とバージンロード歩いてくれるよね?」
 “和子”キャラ全開で拗ねている和也。


A「か!」
 大きな声を上げる雅紀。

(かって…なによぉ?)

N「イヤなの?」
 ジーッと雅紀を見上げる和也。

A「そ!そんな…」
 困った顔の雅紀



(そりゃ 困るよね…)
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