第38章 器に休息を 相葉と松本
相葉視点
M「迎えに来なくて、大丈夫?」
キッチンから質問が来た。
「うん。さっき、カズにも言ったけど、今日は独りで行ける…」
首から下げている花を触る。
M「そうだな…ちゃんと準備してから、ベッドで寝てるんだぞ!」
ちょっとふざけた声の潤ちゃん。
(カズといい、潤ちゃんといい…心配性だなぁ…)
「分かってるって!ちゃんと布団で寝るよ!!」
(ああ、早く着替えたい!!)
体を思いっきり体を伸ばして大きく息を吸って吐いた。
M「じゃ、俺も部屋に帰るよ」
キッチンから潤ちゃんが出てきた。
「うん。ありがとう、また後でね」
大きく手のひらを開いて手を振った。
潤ちゃんも片手を上げた。
バタン
扉が閉まる音が聞こえた。
急いで服を脱ぐ
背中の違和感を開放する。
「あーーー気持ちいい!!」
大きく手を広げて思いっきり体を伸ばす。
胸の花がキラキラ光っている。
(よく見ると。この花綺麗な緑だなぁ♡)
聖地で貰ったハイビスカスの生花の飾りを触りながら、ソワソワしながら、迎えを待っていた。
(こうゆうの初めてだ…)
部屋に‘輝く扉’が現れる
(来たーーー!)
慌てて、ベッドの布団の上に寝そべる。
{お迎えに参りました}
その扉から聖服を着た使者が現れた。
「ぁ……」
口を慌ててふさぐ。
(あぶない!! しゃべっちゃダメったったね…)
鼻で息をして、逸る気持ちを抑える。
{お立ちください}
使者が、俺の前に立って右手を胸に当て、深々と頭を下げる。
言われた通り、俺はベッドから立ち上がる。
ふわっと体が軽い。
(あぁ、聖地と同じ感じだ…)
今まで来ていた服をと全然違う質感の服を纏っている。
重さとかは感じないのに、きちんとした服に縫いあがっている。
{では、参りましょ}
掌で扉の方に誘導する使者。
(ちょっと出掛けてくるけど…体…寝ててね♪)
ベッドに寝ている自分の体に、心で声をかけてから、ゆっくり扉のなかに入っていく。
(あ! 服着なかった… まっ いっか?)