第3章 それぞれ歩幅を…
二宮視点
A「どうしたの!」
まーくんが慌てた声を出す。
(なに?何事?)
A「寝てるんだね。大ちゃん?起きて!」
顔色がどんどん悪くなるマー君。
A「起きてよ!!」
大野さんの体を揺さぶりながら大声で叫んでいた。
≪!フルケア!!≫
リアルにまで聞こえそうなほど、大声をあげた。
※フルケアとは、FFの魔法。味方単体のHPを全快にする回復魔法。
淡い黄緑の輝きが大野を包む。
{心配するな。サトシは寝ているだけだ}
理解者は嘘は言わない。
O「う~~ん?雅紀?」
大野さんが寝ぼけた顔で、まーくんを見ている。
ホッとした途端、はぁ~と大きく息を吐き出す。
≪よかった…アイバカのバカ助!!ビックリするじゃないか…≫
{状況からして、サトシは夢を見ていたようだ}
≪夢?どんな≫
{それは、さすがに把握できない が、あまりよくない夢であろう}
周りを確認。
アイバカは安心したのか抱きしめている。
翔さんが固まっている。
潤くんと目が合う。
「あーー寝ぼけてマース」
リアルに戻って、お道化てみた。
M「さすが、大物!!」
潤くんが続いてお道化る。
O「あれ?おいら、いつの間に寝たの?」
まーくんを少し押して、体の位置を戻している大野さん。
M「翔さんが車に乗って、すぐ?水貰ってたよね?」
「おぼえてますか?」
大野さんの目を見る。声を聴く。
(大丈夫だな…寝ていただけだね…)
O「なんとなく…」
体とシートの間に未開封のペットボトルを見つけたのか、ゴソゴソ出している。
松本視点
(びっくりした。
ニノのお道化に付き合ったけど、相葉くん何に慌てたんだろう?
翔さんも、どうしたんだろう?真っ先に異変気づきそうなのに…)
リーダーと相葉くんとニノとのやり取りをしながら、翔さんの事が気になる。