第34章 そろそろ休息に
櫻井視点
「一人で大丈夫?」
ゆらゆら歩いている和也の側に立つ雅紀の後ろに行く。
A「大丈夫!浜地マネにも頼まれてるから♪」
親指を立ててにっこり笑う雅紀。
(その笑顔の時は…大丈夫だな…全権を託そう)
M「送り狼になるなよ♪明日から、体ぁ使うんだから♪」
ガキに戻っている潤がニヤニヤ言う。
A「ならないよ!!!」
雅紀は、明らかにムッとした顔で言うけど、声は張らない。
(カズに聞かれたくないのか?今の和也は、それ所じゃないと思うぞ
ほら、さっさと行け!)
片手を上げヒラヒラふる。
雅紀は真っ赤な顔で手を上げ、先に出て行ったニノを追っかけて部屋を出て行った。
(あーなんかいいなぁ…
俺も、あんなに素直な表現方法 身につけたかった…)
ふと、横を見ると思い出し笑いで、緩んでいる潤がいた。
「潤。あんまり雅紀をイジルなよ…」
潤の額をペシっと叩いた。
M「だって、面白いじゃん!!」
額を摩りながら舌を出す潤。
「ニノに見つかったら、エゲツない事されるぞ。俺は、そっちがコワイ!!」
M「だから、今してるんじゃん?」
ニヤリと笑う悪ガキ悪魔の潤がいた。
「たく…」
ため息がでた。
(はー、育て方ぁ間違えたかな…)
潤は くくっ と肩を揺らして、ワゴンを押してキッチンに向かう。
(持ち味…ってレベルにしてくれよなぁ…)
周りに、小さい輝きが浮遊し始めた。
(小さき者達…が、活発になった…お迎えが近いんだな…)
「さぁ智くんも部屋に戻ろうか?」
座らせていた椅子にポーッと座っている智くんに声を掛けた。
O「えー…もう少し飲みたいなぁ?」
甘えた声を上げる智くん。
「俺も飲みたいけど、戻って…準備しないと、あっちでニノに怒られるよ?」
(怒られたくないでしょ?)
O「う~ん…それは困る…」
頭をゆっくり動かしながら口をへの字にする智くん。
M「もう十分飲みました。買ったボトル殆ど空じゃん…」
潤が手ぶら戻ってきた。
「空瓶見てると結構飲んだね」
もう一つのワゴンの下にある空になった瓶を指さす。
M「飲んだの、ほとんどあなた達二人だからね?」
潤が苦笑している。
(そうなの?おれ、あんまり酔ってないなぁ)