第32章 兄を 兄に 弟が 弟の
二宮視点
お酒を飲んだせいで、頭がうまく回らない。
そして、体中が熱い
でも…背中の感触と、マー君の顔の後ろに見える淡い電球の色で、今の自分の体制が分かる。
「あっあなた。バカですよ
誰が、男30超えが自分の事『可愛い』と本気で思ってるわけないでしょ?」
必死に言葉を口から出す。
マー君は怒ったような目でジッと、見下ろしている。
(やだ…ょぉ…そんな目で見られると、泣きたくなる…)
「良い加減に してくれません?」
心と逆の言葉を言って、マー君の胸にグーを強く押し付ける。
マー君は何も言わず、するっと床に滑り落ちた。
(俺の事…可愛いって言っていいのは…ここじゃない…)
「はー、もう!バカ相手にするのは疲れます…」
座っている体制やクッシュンをワザと大きな音を立てながら整えていく。
S「あらぁ、ちょっと照れてますぅ?」
O「照れてますねぇ“かわいい”」
上二人が俺の顔や肩をツンツン付きながら笑っている。
(もう…恥ずかしいよ)
自分の口が尖がっているのが分かる。
(このままだと!また餌食になる!!)
「あー‼ うるさいな‼
“おじさん”に言われても、嬉しくないよ」
乱暴に智さんの手をのける。
そんな俺の行動を智さんはうれしそうな顔で見ている。
(その笑顔の意味はなによ…)
M「なに?その言い方!自分もその一人だよ?」
びっくりした顔の潤君が言う。
「私は『永遠の17歳です』ので、ご心配なくぅ」
(なんか…自分の天邪鬼がよく分かる…)
M「それまだ言う?てか、いつまで言うつもりなの?」
ニヤニヤの潤くん。
「だから『永遠』です」
(あ…もう。違う話題になってよぉ~)
{節でも奏でようか?}
≪人型!でてくるな!!≫
{つれないのう}
S「(^^♪ニノはまだ17ぁだから~」
いきなり翔さんが唄い出した。
O「(^◇^)何かに、さそわれて♪」
それに続く智さん。
(なぜに?その曲?あぁ『伊予は16だから』ですか?
もう…ベタな替え歌だね…)
S「あ・な・た・にぃ~さらわれてぇ」
アカペラが続く。
O「センチメンタルゥ」
S「〝ジャァニーズ〟」
S「パッパ🎶 パッパ♪パパッパ♪♬ララ♬」
O「ララ♬」
(パッパっかぁ ふふ)