第32章 兄を 兄に 弟が 弟の
松本視点
お酒を飲みながら色々話した。ほぼ、ドウでもいい話。
昔ばなしだったり、スタッフの話した言葉とか、行動。
たぶん、その場にいないと、分かんない空気とかの話。
「本番が楽しみ!」
俺も、お酒のおかげで、気分が高揚している。
S「そうだね」
昼間のトゲトゲ・ピリピリの翔さんはもういない。
O「翔くんもっと飲む?」
ウイスキーのボトルを持つリーダー。
S「飲む!!」
グラスを突き出す翔さん。
上二人の温かい空間も復活した。
(俺としては…色々思う所がある…)
ニノがグラスを持って立ち上がる。
(ニノも…色々あったしなぁ…)
ニノとしっかり話し合った結果で、二人に距離を持たせた。
(あの時は、あの方法が一番『嵐』にとったて良かったんだよ…だって、あのまま二人にしていたら…)
相葉くんも同じように立ち上がって、ニノの後を追う。
(次は、あの二人か…
このハワイで良い方にいければなぁ…でもなぁ二人とも、奥手というか、考えすぎなんだよなぁ)
S「智くんもストレートいく?」
O「うん。さっきからほとんどストレートだし!」
完全に指し飲みになっている二人。
(もう…大丈夫だと思う…)
そっと立ち上がって片づけを始める。
N「やだ!」
ニノの拒否の声が聞こえた。
(なに!)
声の方に近づくと、一人掛けのソファーにギュウギュウで座っているニノと相葉くんが見える。
「ぷっ」
(なに、じゃれ合ってるのよ!)
クッションを抱きしめてるニノに「なにその『やだ』って…可愛い♪」という。
(ほんと…ニノは出会った頃のまま…)
N「可愛いのは知ってます」
クッションに完全に顔を隠すニノ。
(知ってるって…)
「お!それ、自意識過剰ってやつじゃね?」
ニノ困った顔が見たくてニヤッと笑う。
ムーッと口を尖がらしたニノがいる。
(どう返すぅ?)
A「それを言うなら、自信過剰じゃない?」
相葉くんが少し体を起こして俺に言う。
(自信過剰?ん?)
「同じ意味だろ?」
S「おいおい!?全然意味が違うよ」
勢いよく話に割って入る翔さん。
(違うの?)
ニノはソファーに座って膨れている。