第3章 それぞれ歩幅を…
相葉視点
運転手「モウ、スコシ サキね。アンシンして、Holy place観光客スクナイ」
助手席の男性も笑顔でアロハのポーズをする。
S「Holy place?」
M「………どんな所なんだろう…」
翔ちゃんと松潤が話し始める。
ニノが少し顔の表情が変わる。
(声を掛けておこう)
「あー綺麗な所とか?シークレットショットとか欲しいんじゃない?」
N「かもしれないね…」
(返事をしてくれた…でも、なんか考えてる…
策士モードですか?
チーフが…五人にかぁ…
きのうの事…かな?
じゃぁ…説明じゃないね。お説教かな?)
俺は大ちゃんが心配になった。
(大ちゃん…また怒られるよ…
翔ちゃんからのフォローも期待出来ないよぉ…
だって、話してないもん)
チラッとニノを見る。
(策士様の許可出てないし…)
心の中で、話しかけ続ける。
(ねー、大ちゃん…大ちゃん…こっち向いてよ…)
普段なら「ん?」っと顔をあげるが、今日は顔もあげない。
「大ちゃん?」
O「…………」
(話にも入ってこない?
ごめんね……)
そっと、体に触れてみた。
(冷たい!)
クーラーの効いた車の中、吹き出し口から直接体にあたっているにしても、冷たい。
「……けて… ゃん…」
大ちゃんの口から声がこぼれる。
(たすけて?)
「大ちゃん?どうしたの!
寝てるんだね?大ちゃん?起きて!」
(昨日チーフに何か言われた?
もしかして、カズにもわかんない方法で?
ダメだよ!!)
「起きてよ!!」
大ちゃんの体を振りながら、大声で叫んだ。