第27章 ハワイのウイスキー登場
二宮視点
「まーくん。何か手伝う?」
キッチンを覗く。
A「ううん。大丈夫だよ」
マー君はキッチンの中でパッパと動いている。
その動きを柱にもたれて見ていた。
(少し…カラ元気だった昼間…
ちょっとは落ち着いた…
これで、ゆっくり。落ち着いて。寝れる…)
俺が見ているから?手を止め振り向くような動きをするマー君。
(何か言わなきゃ…)
「ねー トワイスアップってなに?」
A「トワイスアップ?カズは飲んだことない?」
「うん」
A「初めて出会うウイスキーや、新しいボトルの封を切るときにはオススメの飲み方だよ。
ウイスキーの味や香りを楽しむ事が出来るんだ♪
カズのお初を俺が作るのかぁ なんか いいね♡」
クスッと笑うマー君。
その横顔を見た瞬間 心臓が弾けるような衝撃を来る。
(うぅ!!
や…ヤバい…
合わないビールを飲んだせいで体に負担がきたかな?)
「みんな…待っているから…」
(こんな…苦しい顔をマー君に見せたらヤバい……)
A「作り方はね…」
ニコニコオーラのマー君が話し続けている。
「作り方は、側で見てる…」
(ここを離れないと…)
ピッチャーだけ持って、胸の異常をおさめようと歩き出す。
(ふ…最近ヤバいな…
疲れているのかな…胸が痛い…)
≪セルフキュア≫
※セルフキュアとは自己治癒の魔法。詠唱者のみ有効
(自分に‘言の葉’使っても効き目分かんない…
こんな所メンバー見られたら、病院に行かなきゃいけなくなる…
タダでさえ、病院嫌いなのに…病気とか…だったら…
マー君を守れなくなる…
後で、浜地に見てもらおう…)
テーブルに戻るとマー君の席の前に少しだけスペースを作り空のグラスが五つも用意していた。
(相葉氏のバースペースが出来てる)
皆の皿が少なくなっている。
ワゴンの上に空になった食器が重ねられている。
「ちゃんと食べましたか?」
翔さんに確認を取ろうといると、自己申告がすぐきた。
M「食べたよ」
シレッとした顔の潤くん。
翔さんが頷く。
(何かは、口に入れてたんですね…
今は責任感と気合いとで、体も心もイッパイでしょうけど、
終わった後の事考えると、今ちゃんと食べてもらわないと…
また…なりますよぉ)