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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第26章 伝える 留める


相葉視点

キッチンに入ると、潤ちゃんが「相葉くんに伝える事がある」と言って振り向いた。

(伝える事?)


 冷凍庫の前に立った潤ちゃんはとても真剣な顔をしていた。


M「さっきね。ニノとちょっと話したんだけど…」

ふいにニノの事を言われて、ビックっとする。

(ニノ!え?なに?

 あ…さっきのそこで抱きながら、話をしてたね…

 で、俺に何をつたえるの?

 もしかして…ニノとオツキアイ…するの?したいの?

 なんで…俺だけに言うの?

 大ちゃんたちが落ち着いたらするの?)


M「おいおい。俺まだ何も、話してないぞ?何考えて、百面相してるの?」
 潤ちゃんが苦笑している。


「あ…ごめん…」(話どうぞ…)


M「俺さ、先にこっち来たじゃん?」
 潤ちゃんは口角を上げながら話し始める。


M「皆が来るまでに、ある程度の雑務は終わらせておきたかったんだ…」


「うん。それはこっち着いて思ったよ」


ハワイ来て、カズと別れて、自分の仕事場に行ったとき

日本で使っていた物とか、きちんと整理してあって…

スタッフさんに聞いたら『松潤が用意してた』だったから…

松潤が準備している姿を思う胸が熱くなったのを思い出した。



M「メンバー揃って、仕事してて気が付いたんだけど
  ずっとニノがさ、お前を心配そうに見てて…
  で、お前もニノを見てた…」


「え?」(誰を見てたって?)
口に手を当てて、次に出てきそうな言葉を遮った。

(潤ちゃん、いま言い間違えたよね。
 カズは俺を見てたんじゃなくて…大ちゃんを…
 あれ?俺、カズ見てたかな?)

M「いつもと、ちょっと違うからさ…なんかあったのかなって…
  お前がシャワーに入っている時に、聞き出したんだ。

  色恋沙汰なら、お前が傍に居たら、絶対話さないと思ったから…」
 ニシシっと笑った潤ちゃん。


「いろこい?(色鯉?)錦鯉(のこと?)」


潤ちゃんが「ははっ」っと笑った。

M「そしたらさ!思った以上にヘビーな話だったからさぁ びっくりしたよ」
 冷凍庫からロック氷の袋を出す。


(ヘビーな話…あ…大ちゃんの『行かない』の事を話したのか?

 それより、ソレの…入れ物は…どこだ…)
冷凍庫の横の戸棚を色々あけて、アイスペールを探す。
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