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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第24章 あの時の涙…今の涙


大野視点

N「小学生みたいなマー君とチーフと待ってたんですけど…」
 和也が呟くように翔ちゃんに説明し始める。

 翔ちゃんが「うん」っといって話を聞き始まる。


俺は、何も言えない。
泣かすような事をしたと自覚があるから…


 ズズ…ゥンと下を向いたままの相葉ちゃんが鼻をすすっている。

M「ちょっと、なに?泣いてるの?」
 松潤が心配そうに覗き込む。

A「だって、大ちゃんが…さ…あの時…」
 顔を上げた相葉ちゃんは今にもあふれそうな位ウルウルしていた。


(ごめんね…本当にあの時はどうかしてた…)

N「この人に!マジ顔で『さわるな』って言われたら…誰だって凹みますよ」
 感情丸出しの和也の声が響く。

(ごめん。ごめん)
両手を合わせて何度も頭を縦に振って謝っている。


S「ひえぇぇ俺、立ち直れないかも!」
 翔ちゃんの悲鳴が聞こえる。


(俺は、その時のオレを殴りに行かないといけないな…

 大事なメンバーを不安にさせた。

 それが、例え…誰にも言えない事でも…もう少し…

 上手に立ち回らないと…)



N「チーフは怒ってるし…まーくんは泣きだすし…
  ほんと…一緒にいる私の身にもなってくださいよぉ」
 和也の頬にスーッと綺麗な一筋の涙が流れ落ちる。


S「ニノ…ありがとう」
 翔ちゃんが和也をしっかり抱きしめる。


「ごめんね…和也に負担掛けて…」
俺も翔ちゃんの横からカズを抱きしめにいく。


(昼間…沢山のボディタッチしてきたのは…

 俺と自分を守っていたんだね…

 おいら…自分の事で一杯一杯だったから…)


和也が小さく震えている。


(和也。せっかくのハワイだ。イッパイ笑おうね)


M「ゴホン」
 松潤の大きな咳払いが聞こえてきた。


 パッと抱きしている和也の体から離れる。


M「もういいかなぁ?食事してね」
 グラスを持っている手の小指でテーブルを指す松潤。

S「あーなんか、ごめんね…」
 ハハっと笑って座る翔ちゃん。


「そうだね。せっかく松潤が用意してくれたのに…」
座って箸を持つ。


N「取り乱して…はずかしい…」
 顔を両手で擦っている和也。



M「相葉くん。手伝って」
 松潤が相葉ちゃんを連れてキッチンに行く。



(さ、三人になると、なんだか気恥ずかしい…)
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