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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第24章 あの時の涙…今の涙


櫻井視点

N「アイバカさんは真に受けてしまって、なだめるの大変だったんですよ」

 ニノの小バカにした声に「バカ言うなよ」と弱弱しい抗議の声を上げる雅紀。

N「黙ってなさい…本当の事です」
 キッと睨むニノ。


 雅紀が俺の手を触ってきた。

(気にするな…怒ってない怒ってない)
ポンポンっと頭を叩いて宥める。 


M「相葉くんだけじゃないだろぉ?ニノだってけっこう無理してたみたいだしぃ?」
 潤が俺を見てニヤッと笑った。


N「潤くんは誰の味方なんですか?」
 ニノが怪訝そうな声で潤に言う。


M「味方もなにも、俺はあんな感情的になったニノ久しぶりだったよ」
 潤がニヤニヤ笑っている。


N「そ、それは…否定しませんが、
  みんなもぉ…あの…ものすごく いやな空気になったら、泣くよぉ」
 ニノが珍しい顔をしている。



A「カズ泣いてたの?」
 雅紀が心配そうにニノの方に行く。

N「あなたは、人の事まで見る余裕なかったでしょ?」

A「…ごめん」
 シュンとする雅紀。



N「まったくです。
  チーフは怒ってるし…まーくんは泣きだすし…
  ほんと…
  一緒にいる私の身にもなってくださいよぉ」
 ニノの頬にスーッと一筋の涙が流れ、吐き捨てるような言葉だけど、語尾は小さく弱弱しくなる。


もう、その姿だけで、ニノが和也が踏ん張ってくれたのがヒシヒシを分かる。


「ニノ…ありがとう」
小さく震えている和也を抱きしめて「お前が側にいてくれてよかったよ」と伝えた。

 和也は小さく頭を振る。

(和也…大丈夫だよ。
 嵐は絶対守る。約束したじゃないか…)
抱きしめる腕に力を込める。


O「ごめんね…和也に負担掛けて…」
 横から智くんも和也を抱きしめてきた。


俺の胸の中で小さく震えていた和也がちょっとだけ温かくなった気がする。

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