第23章 じゃ、言わせてもらいます
二宮視点
S「食べまーす♡」
目の前のパスタにフォークを入れる翔さん。
智さんがカルパッチョの魚を一枚箸でつまみ上げる。
A「俺はぁ他のビールを一口ずつ飲んでみる♪」
四種類のビールを一口づつ飲み始めるマー君。
(一人で飲み比べ始めたし…)
マー君を見て、肩を揺らしたら、潤くんの視線を感じた。
(あぁ…俺もなにか、食べないとなぁ…)
目の前の小さめの寿司ロールに箸をつけた。
(カニカマ…だな…良かった…)
つい癖で中身を確認する。
(たまにあるんだよな…バカみたいな高い食材使ってるヤツ…)
潤くんが分けてくれた食材たちは、どれもシンプルで、俺好み。
(浜地が注文したんだから、当たり前か…)
O「説明ありがとう♪わざわざ調べてくれたの?」
智さんが翔さんに話しかけてる声が聞こえた。
S「説明のカードがワゴンに乗ってたんだ」
事実を伝える翔さん。
O「そうなんだ…」
ふーんな顔の智さん
(ちょっと、まだ…ぎこちないな…)
S「智くん…」
何かを言いたそうな翔さん。
ずっと、智さんを見つめて、目と唇が動いている。
(貴方の心の声が聞こえてきそうですよ…)
O「なぁに?」
首をかしげる智さん。
S「ううん。なんでもない…」
頭をふって、ビールをゴクゴク飲む翔さん。
{探るか?}
≪いい…長い付き合いだから、分かる…≫
自分の分として、注いでもらったビールをに手を伸ばす。
(ぅん…コレの癖が、癖になりそう…)
口数の少ない二人を心配そうな目で見るマー君。
(ミラクル発言考え中?)
S「智くんもどうぞ」
大ちゃんのグラスにビールを注ぐ。
O「ありがとう…」
智さんもビールに口をつける
O「今は五人だけだから、何言ってもいいよ!
大丈夫。兄ちゃんが聞いてあげる!」
少しふざけた顔で胸を張る智さん。
“くく”っと肩で笑っている翔さん。
(ほぉぉー 兄ちゃんですか…)
「じゃぁ!言わせてもらいましょうか?」
ちょっと頭に来て 立ち上がった。
みんな一斉に俺を見る。
「先ほど、謝罪がありましたので、穏便に処理しようと思いましたが
自分を『兄』と申されたので、
長兄としてあるまじき行動をやらかした事を次兄に伝えます」