第20章 カラフルなハワイビール
松本視点
俺は、必死に説明すると翔さんとその手伝いをする相葉くんをニコニコ見ているリーダーを見ていた。
こうやって、仲良くしているのを見ていると…なぜか涙が出てくる…
(ヤバ…一杯で酔うなんて…カッコ悪い…)
目をパチパチさせながら、四人にばれないように振る舞う。
たぶん。グラスが足らなくなると思うから、グラスを取りにキッチンに立つ。
グラスをトレイに乗せ、テーブルに戻ると
A「苦みはあったけど、すっごく飲みやすいビールだよ」
一本のビールを持ってニコニコしている相葉くんと、不機嫌までは行っていないけど、面白くなさそうなニノが見えた。
S「余談ですが、
パッケージはオアフ島とモロカイ島をつなぐ『カイウィ海峡』
昔、ハワイの開拓者たちは荒れ狂う波を乗り越えて島を渡ってきました。
これまでも新しいことにチャレンジするコナビールのスピリットがこのビールに込められています」
(なんの?話をしているのか、見えん…)
A「俺も新しい事ドンドンチャレンジします!!」
オーバーリアクションだと思う位の拳とガッツポーズをする相葉くん。
「一杯で酔ったの?」
(そのビール酔いが回りやすいの?)
A「シラフ!!」
怒ったような笑ったような顔の相葉くん。
(一杯飲んで…シラフって叫ぶ時点で、酔っ払いの道に入ってますよ…)
S「続きまして!!ロングボード・ラガー
赤い王冠とハワイの海辺にその名になっているロンクボードが描かれてるヤツね」
翔くんが俺の飲んだビール瓶を持ち上げた。
「俺が飲んだのだ!結構いけるよ!!」
指さして、自分の感想を言う。
翔くんがニコッと笑って説明を始める。
S「アルコール度数5.5パー
苦味を抑えた爽快な喉ごしと、特徴のハワイアンスタイルのラガービール」
相葉くんがグラスに注ぎきって、グラスと瓶が並ぶ。
(ああ…説明している間に、相葉くんが注いで、中身と瓶を並べて説明しているのか…)
「普段飲んでるのビールに近いかもね」
S「確かにココに、日本人が好むすっきりとしたラガーに仕上げられているって書いてある」
「へー…だから、飲みやすかったのか!」
空になった瓶を手に取って眺める。