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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第18章 五人で前々夜祭


相葉視点

(大ちゃん……)

大ちゃんとカズが頷き合っている。

(あの時…

 俺は、自分の事…浮かれてて…

 大ちゃんの寂しさ…に、気づいてなかった…

 ハワイきて…祝福もらって…

 気づくなんて…メンバーとして、恥ずかしいよ…


 俺はその寂しさを埋めてあげれないのかなぁ)

ついだ地ビールのグラスに自分を映す。


O「あと、相葉ちゃん…」

急に名前を呼ばれてびっくりして肩が揺れた。

「え!俺にも?」

顔を上げると大ちゃんが近づいて来る。

O「うん。ずっと気になってたんだ」
 目の前に立っている大ちゃん。

(な、なにを?)

O「おいら。相葉ちゃんの事『好き』だよ」


(え?)と思った時には俺の脇の下から手を入れられて、抱きしめられている形になっていた。

少し俺の方が背が高い。必然的に頭が見える。

その後ろで固まっている翔ちゃんも見える。

(え!どうしよう!!翔ちゃんが見てる!)

大ちゃんに抱きしめられる事って、イヤじゃない。むしろ超うれしい。
でも、翔ちゃんが見ている。

離れてほしい。翔ちゃんが壊れるから(汗)


O「一緒にハワイに来れてよかった!」
 大ちゃんが再び強く抱きしめてくれる。

「ほんとに…」
心の声が口からこぼれる。

 大ちゃんの頭が少し縦に動く。

O「俺たち嵐だろ?雅紀も居なきゃダメだよ…」
 大ちゃんが小さい声で言う。

顔は上げないから、表情は見えないけど、しっかりした大ちゃんの声だ。

(大ちゃんが俺に言ってくれてる。俺だけに向けての言葉!)


「おぉちゃん!!」 
 ギュッと大ちゃんを抱きしめる。


(俺は…“僕”はここに居ていいだ…)

胸の生花の首飾りが温かくなる。


O「ごめんね…嫌いにならないでね…」

「嫌いにならないよぉ…大好きだよ!」
抱きしめてくれた腕の温かさと“本当の声”が聞けた喜びで強く、強く大ちゃんを抱きしめた。
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