第15章 三人で…
松本視点
A「ニノちゃん…」
雅紀の嬉しそうな声を背中で聞きながら、扉を少し開けて、廊下に立っている人を確認する。
(やっぱり、お前か…)
本郷「ルームサービスをお持ちしました」
ニコニコ笑っている本郷日翅が言う。
(なんだろう…やっぱりコイツ苦手だわぁ…)
「ん。サンキュー!!」
ワゴンを受け取る。
本郷「では、失礼します」
一礼して持ち場に帰って行く本郷。
(案外、何も言わずに行っちゃったな…)
部屋に入って、扉を閉める。
キッチンに入るまでに、翔さんが頼んだ物を確認する。
「わ!何ぃこのジャック菓子の盛り合わせ…」
目の前にあるチップスと、ポップコーン?みたいな激しい色の豆菓子が深皿一杯に入っていた物。
「こんなの先に見せたら…メシはいんなくなるよぉ…」
もうひとつの四角い箱に手を乗せる。
「暖かい…あぁピッツァ?お!デカイ!!これは先に食べよう♪」
A「日翅ちゃんは?」
相葉くんがひょこっと現れた。
「コレ渡して、帰ったよ」
(なんで来たんだよ…今これを見られると…)
ワゴンをキッチンの隅に置く。
A「そう…」
少し寂しそうな顔をした相葉くん。
「なんで、ココに来たの?」
(ニノに何か言われた?)
俺の質問を聞いた相葉さんは急に笑顔になって「翔ちゃんが頼んだ、ジャンクってなに?」来たばかりのワゴンの布をめくる。
A「あーポテチがある♪」
早速つまみ食いをする相葉くん。
A「あ、うまい♪」
ペロッと指先をなめて、もう一枚っと相葉くんの手が出てきた。
A「イッて!」
その手を思いっきり叩いてやった。
「見逃しは一枚だけ!」
ちょっとにらんでワゴンに布をかけ直す。
A「松潤が怒った!」
大袈裟にカズの後ろに隠れる相葉くん。
N「今のはあなたが悪いと思いますよ」
ニノが隠れた相葉くんにあきれた声で声を掛けている。
「だよねー」
(こうなるから、ニノの所に居ろって言ったのに!
俺が受け取った意味がなくなるだろ!)