第15章 三人で…
二宮視点
「な!」どこから出たのか解らない声が出た。
『ニノちゃん』と呼ばれそれ以上言葉が出ず固まった。
理解者っと会話したあげくの想いの世界に潜ってしまっていた。
A「あ、ごめん…」
驚いた声の俺に驚いたマー君はちっとも悪くないのに謝ってきた。
「ああ、こっちこそ…ボーっとしてた」
回りを確認して体を起こす。
(“理解者”との会話聞こえてないよなぁ?)
気になって、マーくんを見るとマーくんが俺の顔をジッと見ている。
「なによ?」
(潤くんはまだキッチン?で、マーくんが呼びにきた?って事は…)
「私にも手伝えと?」
A「ううん」
マーくんが力一杯頭を横にふる。
A「潤ちゃんが『ニノの傍にいて♡』っていうから来た」
マー君が潤くんの声マネだと思う声を出した。
「はぁぁぁ!
もしかして、今のJのつもり?」
マーくんに確認すると、小さくうなずいた。
「似てねぇ…」
完成度を求めていないけど、あまりの下手さにため息を出る。
「それに、最後“ハート”なによ?
(そもそも…)Jがお前にそんなもん(お前に)つけるか!」
語尾についてるだろう“♡”が気に入らなくて声を荒げる。
A「……」
少し寂しそうな顔のマー君が、ホンノ少し距離を取って座る。
(あ…また…言い過ぎたかな…でも、今のはお前の方が悪い…)
「失礼します」
扉の方から声が聞こえる。
A「あ!ひわちゃんだ!」
急に立ち上がって、扉の方に走って行くマー君。
(ひわ…マネ…)
A「翔ちゃんが頼んだ?ジャンクってなに?あーポテチがある♪」
マーくんの空回り気味の声が聞こえる。
(何だろ…元気だけど…元気すぎる?)
パチンっと何かを叩いた音と一緒にマー君の「イッて!」の声が聞こえた。
M「見逃しは一枚だけ!」
潤くんの怒った声が聞こえた。
(つまみ食いしたなぁ)
A「松潤が怒った!」
大袈裟な反応をしながらベッドの後ろに隠れるマー君。
「今のはあなたが悪いと思いますよ」
俺の所に逃げてきたマー君より潤くんに同意する。
M「だよなー」
潤くんの声も完全に素に戻っている。
A「だって!シオアンバイが…」
「言い訳しない!!」
マー君の頭をコンコン連打で軽く叩く。