第12章 見かたが違うと…
二宮視点
{カズナリ ジュンがもうすぐ部屋から出る}
理解者から状況情報が来た。
(潤くん…)
立ち止って潤くんの部屋の方を見る。
(このスタイル見られたら、イジラれるなぁ…)
繋いである手を見て考える。
「……先に行って、浜地から料理受け取ってくれる?」
直ぐ後ろにいるマー君に声をかける。
A「いいけど…カズは?」
(う~ん何か言わないと…変だよね…)
「部屋からクッション持って来る。
みんな来たら部屋の分じゃ足らなくなるから…」
A「わかった。取っておいでよ。先に帰ってる」
手を放して俺の前に出る。
クルっと向きを顔を向けた。
(なに…)
マー君は笑顔で後ろ歩きで部屋に向かう。
「じゃ、料理受け取ったら皿も出しとけよ!」
ちょっとかわいくない言葉を付け加えた。
A「はーい」
マー君は手を降って部屋の方に走って行く。
その背中を見て、自分の手を見た。
(案外簡単に手を離されたなぁ…)
M「ニノ?どうしたの?」
潤くんが部屋から出てきた。
「ん。(ホント直ぐだったんだね)」
潤くんが大きなバスケットが乗った小さめのワゴンを押して立っていた。
そのバスケットを指さしながら「何か作ってくれるんですか?」と言うと、潤くんはニヤッと笑った。
M「うん!上二人にすきっ腹に酒だけは勘弁してほしいたいからね」
「同感です」
M「料理どんなのにした?」
「適当だよ。お腹にたまる物。と、お酒のつまみを選んでもらった…」
M「お腹にたまる物か…」
うんうんと小さく頭を振りながら考えている潤くん。
(ふふ…そうやって、考えている時の横顔って見惚れますね…)
M「…ニノ?何?」
半渇きの髪をかき揚げなら俺を見る潤くん。
「ゴメン。(おぅ!見惚れていたってバレる)
部屋に戻ってクッション取って来るから…
先に部屋行ってもらっていい?」
潤くんにバレないように、マー君と話がズレないように、話を誘導する。
M「……相葉くんの部屋?」
「うん。もう料理が部屋に届いていると思うから!」
M「分かった!!」
「よろしくぅ」